内容説明
本書は、史上もっとも危険な概念―ゼロの“伝記”である。バビロニアに生まれたゼロは、そのなかに潜む“無”と“無限”ゆえ、人類の知的営為を揺るがしてきた。ゼロは、古代ギリシアの諸賢によって禁じられ、キリスト教世界では異端視された。パスカル、デカルト、ニュートンらの業績の裏には常にゼロの問題が潜んでいたが、その脅威は、科学が進歩を遂げた現代でも変わりはない。ゼロを追放しなければ、一般相対性理論の無限大問題は解決できないように。歴史を通じて排除の対象でありつづけたが、消えることはなかったゼロ。有用でありながら、多くの矛盾や論理の崩壊をもたらすこの概念の全貌を、まったく新しい切り口で描くポピュラー・サイエンス。
目次
第0章 ゼロと無
第1章 無理な話―ゼロの起源
第2章 無からは何も生まれない―西洋はゼロを拒絶する
第3章 ゼロ、東に向かう
第4章 無限なる、無の神―ゼロの神学
第5章 無限のゼロと無信仰の数学者―ゼロと科学革命
第6章 無限の双子―ゼロの無限の本性
第7章 絶対的なゼロ―ゼロの物理学
第8章 グラウンド・ゼロのゼロ時―空間と時間の端にあるゼロ
第∞章 ゼロの最終的勝利
著者等紹介
サイフェ,チャールズ[サイフェ,チャールズ][Seife,Charles]
サイエンス・ライター。イェール大学で数学の修士号を取得。「ニュー・サイエンティスト」記者。「エコノミスト」、「サイエンティフィック・アメリカン」、「サイエンス」などにも寄稿する。ワシントンDC在住
林大[ハヤシマサル]
1967年、千葉県生まれ。東京大学経済学部卒
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