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文武両道、日本になし―世界の秀才アスリートと日本のど根性スポーツマン

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  • サイズ B6判/ページ数 164p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152084897
  • NDC分類 780.4
  • Cコード C0075

内容説明

はるか昔、“文武両道”という言葉は、学芸と武芸の両方に秀でていることをさした。しかし今日この言葉は、一般に学問とスポーツ両方に優れた人物をさす。海外では一流のスポーツ選手から医者や弁護士に転進した“文武両道”の秀才アスリートが数多く存在する。一方、日本ではどうだろう?ひとつのスポーツか学問に身を捧げ、それを誉めたたえる奇妙な“美徳”がありはしないだろうか?古臭く、柔軟性のないシステムが、“文武両道”の可能性を秘めた子供たちの芽を摘み取ってしまっているのではないか?テレビ等でお馴染みの日本在住のスポーツ・ジャーナリストが、世界の秀才アスリートの横顔を紹介しながら、日本の教育・スポーツ制度の抱える問題点を指摘する辛口エッセイ。

目次

頭脳に問題があったわけではないけれど…
人生はバランスが肝心
道で彼に会っても、ラグビー選手には見えないはずだ
ニックスのユニフォームを着た“世界を夢見る思想家”
人間同士を繋ぐ絆がコスには見える
黒人で女性―ツー・ストライク、でもアウトにはほど遠い
マイク・リードは人生の舞台で“スコア”を伸ばす
ディマジオ曰く「医者にかかる必要がなかったよ」
バニスターと高橋―忘れられることのないふたりの記録樹立者
彼女は“チームの心、魂、騎兵隊長”と呼ばれた〔ほか〕

著者等紹介

キーナート,マーティ[キーナート,マーティ][Kuehnert,Marty]
1946年ロサンジェルス生まれ。スタンフォード大学卒業、慶応義塾大学日本語コース修了。流暢な日本語を生かし、テレビ、ラジオでプロ野球・大リーグ解説をするかたわら、スポーツを通じて日本と海外の文化、国民性の違いなどを論じる評論・講演活動を行なっている。現在、ISMAC(インターナショナル・スポーツ・マネジメント・アンド・コンサルタント)代表取締役。2003年4月より早稲田大学の客員教授としてスポーツ科学部で教鞭をとっている

加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生まれ、1985年東京大学法学部卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

23
全く筆者の指摘通りで、読んでいて情けなくなりました。日本のアスリートの場合、引退後はその競技の指導者として残る者が一部、知名度をいかしてタレントになる者が一部、その他は路頭に迷う者が大半。タレントといっても「脳が筋肉」と無知を自虐ネタにして笑いをとる始末で、海外のスカラー(秀才)アスリートに肩を並べるような勉強家は皆無なのでは? もういい加減に、練習漬け、体罰、しごき、理不尽な上下関係といった泥沼から子どもたちを救い出して欲しいものです。東大が六大学で優勝し、スポーツ界の常識が崩れることを夢見ています。2013/10/09

俊毅安村

2
最近では スポーツ馬鹿なのか 自己啓発セミナーまがいなのか 区別もつかない 部活も多いようで もはや失笑すら禁じ得ません。 さらに部活等で運動をやると、後先考えない時間を使う悪習が当たり前になり、同調圧力への順応の仕方ばかり覚えてみたり、適切に大人な感覚で同年代への対応方法すら理解する事がままならない、 社会の現実に目が向かない内向きで社会性の微妙な子供達を 量産している気はします。2020/05/14

かりん

1
5:読みやすいエッセイだが、内容はずしり。秀才(スカラー)アスリートとは、「甲子園出て東大」レベルではなく「プロとして活躍しながら医学部に通って飛び級で卒業しちゃう」ような人々。日本には確かにいません…。文と武の間の「見えない壁」に惑わされない若者を育てたい。2009/02/12

matsuba

0
文武両道という言葉が存在する日本には、実際にそのようなアスリートが存在しない事を問題提起する本です。 世界の文武両道アスリートを紹介していきながら、最後は日本の教育システムの問題点に切り込んでいきます。 体育会系という言葉が象徴するような、妙な上下関係と、ど根性が支配する世界では、正しく実力が評価される事が阻害されます。また、若くして人生をスポーツ一本の道へ強制的に押し込める事で、様々な可能性が潰されていきます。 これから自分の子供達の可能性を考える上で、参考になりました。2017/04/10

Hiroko Kimura

0
この本の素晴らしいところは元カープのゲイル・ホプキンスのとある言葉を紹介してくれたこと。自分の人生の価値に疑問符を持った人に是非目にしてもらいたい言葉です。そして私の人生の座右の銘となる言葉でもあります(最後のはどうでもいい)

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