内容説明
はるか昔、“文武両道”という言葉は、学芸と武芸の両方に秀でていることをさした。しかし今日この言葉は、一般に学問とスポーツ両方に優れた人物をさす。海外では一流のスポーツ選手から医者や弁護士に転進した“文武両道”の秀才アスリートが数多く存在する。一方、日本ではどうだろう?ひとつのスポーツか学問に身を捧げ、それを誉めたたえる奇妙な“美徳”がありはしないだろうか?古臭く、柔軟性のないシステムが、“文武両道”の可能性を秘めた子供たちの芽を摘み取ってしまっているのではないか?テレビ等でお馴染みの日本在住のスポーツ・ジャーナリストが、世界の秀才アスリートの横顔を紹介しながら、日本の教育・スポーツ制度の抱える問題点を指摘する辛口エッセイ。
目次
頭脳に問題があったわけではないけれど…
人生はバランスが肝心
道で彼に会っても、ラグビー選手には見えないはずだ
ニックスのユニフォームを着た“世界を夢見る思想家”
人間同士を繋ぐ絆がコスには見える
黒人で女性―ツー・ストライク、でもアウトにはほど遠い
マイク・リードは人生の舞台で“スコア”を伸ばす
ディマジオ曰く「医者にかかる必要がなかったよ」
バニスターと高橋―忘れられることのないふたりの記録樹立者
彼女は“チームの心、魂、騎兵隊長”と呼ばれた〔ほか〕
著者等紹介
キーナート,マーティ[キーナート,マーティ][Kuehnert,Marty]
1946年ロサンジェルス生まれ。スタンフォード大学卒業、慶応義塾大学日本語コース修了。流暢な日本語を生かし、テレビ、ラジオでプロ野球・大リーグ解説をするかたわら、スポーツを通じて日本と海外の文化、国民性の違いなどを論じる評論・講演活動を行なっている。現在、ISMAC(インターナショナル・スポーツ・マネジメント・アンド・コンサルタント)代表取締役。2003年4月より早稲田大学の客員教授としてスポーツ科学部で教鞭をとっている
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生まれ、1985年東京大学法学部卒
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