内容説明
進化を解く鍵は、謎めく脳障害にある。臨床の現場から脳をめぐる「なぜ」を解明し、進化の真相に迫った、医学エッセイの金字塔。
目次
第1部 認知機能の由来(原始人女性は偉かった―学ぶための機会という窓;わたしが出会ったルーシー―利き手と話し言葉を探る;話し言葉という贈り物―フランク・モレルと後天性癲癇性失語症治療;マンガン鉱夫―運動のプログラム;好きな映画は字幕なしで―読字の仕組み ほか)
第2部 脳の弱点―プログラムされた細胞死、プリオン、苦痛(オリヴァー・サックスとのランチ―なぜあの朝はほかの朝と違っていたか;二つの脳―古いものと、「新しい」ものと;予期―三世代のち、そしてその後;シーフ・リヴァー・フォールズの隠者―病気の名祖との最初の対面;狂牛病と狂乱相場―アイス・ナインおよび人間と病気の非ダーウィン的進化 ほか)
著者等紹介
クローアンズ,ハロルド[Klawans,Harold]
1937年生まれ。シカゴで神経科医として活動する。診察のかたわら、優れた医学エッセイおよびフィクションを発表する。著書には、『なぜ記憶が消えるのか―神経病理学者が見た不思議な世界』『ニュートンはなぜ人間嫌いになったのか―神経内科医が語る病と「生」のドラマ』などがある。1998年没
吉田利子[ヨシダトシコ]
1946年生まれ。東京教育大学文学部卒。翻訳家。訳書は、オリヴァー・サックス『火星の人類学者』(早川書房刊)、レイア・テア『記憶を消す子供たち』ほか多数
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