• ポイントキャンペーン

ハヤカワ・ミステリ文庫
愛書家の死

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 608p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151704109
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ある馬主が死に、その右腕だった男に呼ばれた古書店主クリフ。馬主の20年前に死んだ妻が生涯をかけて集めた蔵書を鑑定し、彼女の死後何者かに盗まれた蔵書の一部の行方も突き止めてほしいと言う。だが、盗まれた本が市場に出回った形跡はなく…深まる謎を解こうとするクリフは競馬界と古書界を行き来しながら、本を愛した一人の女性の人生へと踏み込んでいく。古書薀蓄に加えて競馬への愛も詰まった人気シリーズの異色作。

著者等紹介

ダニング,ジョン[ダニング,ジョン][Dunning,John]
1942年、ニューヨークのブルックリン生まれ。様々な職業を経て1975年、『封印された数字』でミステリ作家としてデビュー。1980年に発表した『ジンジャー・ノースの影』、その翌年の『名もなき墓標』が続けてアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀ペイパーバック賞にノミネートされ、作家としての地位を確固たるものにするが、出版社とのトラブルなどで作家業を休止し、しばらくの間古書稀覯本の書店を経営していた。1992年、『死の蔵書』を発表しミステリ界に復帰

横山啓明[ヨコヤマヒロアキ]
1956年生、早稲田大学第一文学部演劇学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

83
クリフ・ジェーンウェイ・シリーズ第五作。古書界と競馬界を舞台にした愛書家にまつわる話。古書にまつわる物語が好きで、同時にディック・フランシスを愛読する私にとってこれほどうれしい物語はない。それにしても重要な登場人物であるシャロンはなんと素敵な女性なのだろう。本書を読み終えた今、彼女のその後はどうなっているのか、幸せに暮らしているのかどうか、そんなことばかり気になってしまう。世の中には一目で好きになってしまう女性、なんとしても幸せになって欲しい女性ってのがいるのだなぁ。あぁ、シャロン・・・2014/10/13

藤月はな(灯れ松明の火)

35
天下一品の競馬の調教師が亡くなり、その妻の蔵書の査定を頼まれたクリフ。しかし、蔵書はなぜか本当に値のある本は残っており、メジャーな本が抜き去られた状態であった。この謎と亡くなった妻の死因の調査を依頼されるが・・・。本は読まずに所蔵するだけという蔵書狂が「本は読んで自分に取り入れるのが大事」と思う私には信じられないです。父親の独占的な愛情が子供を歪ませるのは当たっています。しかし、競馬関連が大部分なのでディック・フランシス作品は読んでおらず、競馬関連本は「焦茶色のパステル」しか知らない者としては焦りました2013/03/31

RIN

22
元警官の古書店主クリフのシリーズ5作目。今回クリフが関わる事件は、事件の当事者が愛書家、というだけで、舞台は競馬界。携帯もPCも使わない人々の物語でいつごろの設定なのか、クリフは一体幾つになったのかわからない。今回それが気になったのは、クリフが自分の人生を見直し大きな転換期を迎えそうな苦悩を抱えているから。1作目の知的なくせに粗暴で野心と自負心の塊のようだったクリフが、どこか哀愁漂わせる雰囲気を醸し出している。ここまでシリーズが進むともはや古書薀蓄やミステリ要素より、クリフの人生そのものに興味津々。2012/08/22

KAZOO

11
このシリーズ5冊目の本ですが、若干今までとは異なっている感じがしないでもありません。競馬業界との接点を使っての物語で、古書との観点は少なかったけれども物語としてはかなり興味深く読みました。ディック・フランシスを読みたくなりました。2014/04/24

Richard Thornburg

9
感想:★★★  シリーズ第5弾。 ミステリーと言う側面からだけ見ると面白いと思います。 しかし、このシリーズのキーワードである『本』の話はそれほどなく、競馬場や厩舎の内情等が延々と書かれており、私のように競馬に興味にない人間にとってはかなり退屈でがっかりな内容でした。2013/05/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/637200
  • ご注意事項