ハヤカワ文庫<br> 五百万ドルの迷宮

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ハヤカワ文庫
五百万ドルの迷宮

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  • サイズ 文庫判/ページ数 511p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151001369
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

フィリピン新人民軍の指導者を五百万ドルで買収し、香港へ亡命させろ―テロリズムの専門家ストーリングズのもとに大仕事がまいこんできた。彼は工作を手伝ってもらうため、中国人ウーとそのパートナー、デュラントら、海千山千のプロを極東に集結させる。それぞれの思惑が交錯するなか、五百万ドルをめぐる虚々実々のゲームが開始された!巨匠の代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

14
フィリピン共産ゲリラの指導者を五百万ドルで買収する仕事を引き受けた主人公は、彼をサポートする海千山千の強者たちと共に計画を実行するが…… 虚々実々の駆け引きと裏をかくやりとりが面白い。相変わらずの人物描写と会話が冴えまくる。その分展開の部分を犠牲にしているのは致し方ない。「普通」の小説と比べると盛り上がりにかける。天は二物を与えず。だが雰囲気などは無二で、ロストーマス節としか言えないものだ。これでミステリアスプレス文庫のロストーマスは全部読んだことになる。立風出版の絶版本を読みたいが難しそうだ。2013/08/31

duzzmundo

10
再読。アーティとデュラントものの2作目。抜群におもしろいです。おそらくロス・トーマスのベスト級の出来。ある革命闘志を亡命させる計画の一員にアーティとデュラントが選ばれる。報酬の500万は誰の手にーーという感じコン・ゲームです。例によってそれぞれの思惑がさっぱりわからず、どこまでが本心かまったくわからないままラストまで読まされます。素晴らしいですね。あらためてロス・トーマスを敬愛せずにはいられない一作。2023/09/06

魔魔男爵

5
フィリピンのアキノ政権に反乱するテロリストの首魁を処理せよ!謎の組織はテロ研究家を500万ドルで雇う。500万ドルに惹かれ危険な奴等が来る!これはロストーの中でプロットが比較的判り易く、謀略小説と言うより冒険小説の雰囲気で始まるので、ロストー入門には最適だと思う。無駄に思えるエピソードもラストで見事に収斂します。主人公は第二次大戦中に自分の部隊が壊滅した後に、フィリピン人の抗日ゲリラに身を投じて戦い続けたのがさすがロストー!昭和の大日本帝国軍は悪の枢軸で、米軍は正義の組織だが、政府の軍隊組織はダメポw2009/10/24

YONEMARU@HD

4
すごくいい。ストーリングスが渋恰好いい。登場人物がみんな、感情を見せずに淡々とふるまうところが、有能そうに見えていい。やはりトーマスは見せ方をよく分かっていると思う

けいちゃっぷ

4
フィリピンに巣食うテロリストの指導者を500万ドルで買収し、香港へ亡命させろ!謀略小説というよりも、冒険小説というよりも、コン・ゲームのような趣でした。途中までは話しがなかなか進まないので、いらいらすることもありましたが、後半は一気ですね。511ページ2010/03/24

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