ハヤカワ文庫<br> カオスの紡ぐ夢の中で

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ハヤカワ文庫
カオスの紡ぐ夢の中で

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150503642
  • NDC分類 404
  • Cコード C0142

内容説明

複雑系研究の第一人者が科学研究の本質と最前線を、多彩な表現形式を駆使して説く名作解説、待望の復刊なる!日常の研究の営みから文化との絡みまで、幅広い視座から平易に鋭く綴るエッセイと、「デーモン」がカオスを消し去った世界で起こる出来事を描く、小説によるカオス理論入門ならぬ「カオス出門」。および生命進化を模し、人工知能による「物語の進化」を通じて複雑系に迫る「小説進物史観」を収録。

目次

複雑系へのカオス的遍歴(科学は文化;今月の論文ヒットチャート?;科学の大本営発表?;イチローのホメオカオス打法? ほか)
カオス出門
小説 進物史観―進化する物語群の歴史を見て(夜明け前;物語を探す十一人の登場人物;熊を放つ;宿命の交わる物語 ほか)
バーチャル・インタビュー―あとがきにかえて

著者等紹介

金子邦彦[カネコクニヒコ]
1956年、神奈川県横浜市に生まれる。1984年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は非線形・複雑系の物理、理論生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あおでん@やさどく管理人

27
「複雑系」について研究している作者が、エッセイや小説という形で、その研究について説明を試みた本。「複雑系」を説明する例として「物語」が登場するので、一度でも物語を書いたことがある人はぜひ読んでほしい。設定を決めると、物語の方が勝手に動いて新たな展開が生まれていく感覚。そして、少しでも設定が違っていたり、物語を書く自分が少しでも違う行動をとっていたら、物語は全く違った展開になっていたのでは…と感じたことはないだろうか。その感覚こそが、「複雑系」の理解に近づく第一歩なのだろうと思った。2021/09/05

Miyako Hongo

18
98年に出た本の再販。複雑系とかフラクタルとか流行ったなあと懐かしく思い出した。□関連本を何冊か読まないと理解できないから再読枠に入れとく。データがその処理系にフィードバックして処理系を書き換えることを、物語と読者集団で示そうとする試みが面白い。物語は作家の自己表現ではあるけれど、読者の持つイメージはそれぞれ。それが作家にフィードバックされるとしたらかつての同人的なカオスから今の商業主義的なウケ狙いへの安定化に至るのでは、なんて思ってしまった。□ネットもビックデータも存在しなかった時代の本だけど新しい。2016/05/28

サイバーパンツ

18
物語(生命体)が進化を重ね、人(環境)と相互に影響し合いながら、互いの枠を破り、無限の広がりを見せる小説『進物史観』によると、円城塔は物語生成プログラムという超SFな存在だそうです。そんな円城塔も今やSF界隈の人気者で、芥川賞まで取っちゃうってんだから、人類のぴよぴよ化もそう遠くないのかもしれません。ぴよぴよ。2016/03/30

猫丸

14
再読。だいたい内容は消化済みだった。今から振り返れば90年代の読書界を回顧する、という読み方もできる。著者が組み込んだ作品名のことごとくが懐かしい響きをもって蘇る。小林恭二、イタロ・カルヴィーノ、スーザン・ソンタグ、カート・ヴォネガット、筒井康隆、清水義範…。いや、懐かしいと言っては失礼ですね。とにかく世紀末日本でこれらの著者はスタアであったのです。学芸のポップ化、文学から、あるいは文学への越境。沈滞を感じることなく知は軽やかに。フジテレビも元気だった時代。いや、昔語りを始めたら人間終わりですな。2018/11/05

ほぼひつじ

14
作家、円城塔さんの名前は『進物史観』作中の物語生成プログラムが由来していると聞き、読んでみた。かなり雰囲気が似ていて驚く、円城塔さんのルーツだと分かりました。エッセイは本質的だけど平易で軽く読めて、中編小説もあとがきも、ひねりが効いて面白いです。科学は文化活動で、科学と芸術は根が同じ。世界を偏見で見ることが、モデル化をすること。そんな著者の考え方に納得しながら、新しい世界の見方を知りました。複雑系の入門書ではなく、一人の研究者の頭の中を覗くような本です。手元に置き、また読みたい名著。おすすめです。(→)2016/03/20

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