ハヤカワ文庫<br> ライジング・サン

ハヤカワ文庫
ライジング・サン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 676p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150407063
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

日本企業ナカモトがロサンジェルスに建てた超高層ビルで、美人モデルが殺された。緊急連絡をうけた渉外担当官のスミス警部補は、日本人絡みの事件に豊富な経験を持つコナー警部とともに現場へ急行する。しかし、ナカモトの現場責任者イシグロは、なぜか強硬に捜査を拒む。しかも、犯行時の現場が映っているはずの警備用ビデオテープは、何者かに持ち去られていた―。センセーショナルな反響を呼ぶ日米経済摩擦ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@80.7

45
バブル崩壊前だから日本の会社に勢いがあったけど裏でここまでの事は無かったんじゃないかなとは思う。クライトンはアメリカに警鐘を鳴らしたかったのだろうな。今は攻守逆転し日本に変わり中国だろう。導入となるナカモト・タワーはダイ・ハードのナカトミ・タワーに繋がってるような気がする。事件発生から3日間のスピード感は流石のお手並み。センパイが頼もしい。2019/06/18

本の蟲

12
「ジュラシック・パーク」や「スフィア」「タイムライン」で有名なSF作家マイクル・クライトンの日米経済摩擦サスペンス。ジャパン・バッシング本として物議をかもした作品であり、読み終えるとそれも無理ないという印象。米国の日本企業ビル落成式で、女性の死体が発見されるが、捜査は日本企業の妨害にあい、真相も日本人による陰謀が…というあらすじ。外国人による勘違い日本像は、お互い様なので今さら何も思わないが、刑事の相棒役でアドバイザーの親日家。彼は日本人の勤勉さ、効率性を褒める一方で「日本人は金をばらまき、米国議会を(続2020/08/14

星空の挑戦者

8
ストーリーより米国人が工業国日本をどのようにみていたか、そのとらえ方の方が面白い。貿易摩擦が大きくなることを予見しながら書き進めた著者の慧眼はすごい。巻末で黒船、終戦の2回にわたり大改革した日本から得るものがあると書かれている。ER、ジェラシックも同じ人が書いたとは思えない。ショーン・コネリーが主演した映画もみてみたい。2011/10/15

天翠

5
ものすごくおもしろかった。アメリカから見た日本というもの、日本人というもの、偏見というもの、どれも新鮮で、また何を勉強していたんだと恥じ入るほど知らないことばかりだった。ミステリ部分は途中からコナーさんが勝手に解決するだろうと思って放っておいた(笑)暗黙の了解が多すぎてわけがわからない。2012/05/16

AICHAN

5
この小説を初めて読んだとき私は出版業界にいて、アナログ作業がデジタル作業に一変するまさにその瞬間をリアルタイムで目撃していた。だからフィルムをデジタル加工する話には驚かされたが「あり得る」と受け入れることができた(そんな技術は当時すでに開発・実用化されていたが私は知らなかった)。クライトンの描く世界は常に未来予想図だった。しかし「日出ずる国」は今や凋落してしまった。クライトンでもそれは予測不能だった。今後の日本は「日没する国」でいいと思う。山は昇り切った。あとは下山すべきだ。置き忘れてきたものを探すため。2012/01/29

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