ハヤカワ文庫<br> 北人伝説

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ハヤカワ文庫
北人伝説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150406936
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

バグダッドの使節イブン・ファドランは、旅の途上で屈強の一団と遭遇した。彼らこそ勇猛で知られる北人―。バイキングであった。彼らの客となったイブン・ファドランは、北方のロスガール王国の救援に馳せ参じる北人の勇士十二人に同行することになる。王国は邪悪な死者常食族ウェンドルによって危機に瀕していた。かくして北人とウェンドルの激烈な闘いが幕を開ける。十世紀の北欧に展開する血湧き肉躍る伝奇ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

106
巻を措く能わずの面白さ!読み始めたら、物語の中に引き込まれて、あっという間に最後まで読んでしまった。バグダッドの使節がイブン・ファドランがバイキングと共に行動し、邪悪な人食い人種ウェンドルと闘うことになる。このように書くとB級アクション映画のようだが、そこは知性の作家クライントンのこと、プロットに工夫を凝らし、読み手の好奇心を刺激する物語に仕立て上げている。当時文明の進んでいたアラブ人から見たバイキングの野蛮な生活の描き方が面白い。一番驚くのは人食い人種ウェルドンの正体で、伝奇的なロマンを強く感じた。2017/03/01

イプシロン

35
典拠あるヒロイック・サーガだけに、派手なエンタメ性はないが、物語に重厚な寓意性を織り込まれているのに、さすがクライトン! と唸らされた。本編は中世キリスト教権威によって長年、野蛮な海賊と見られてきたヴァイキング(北人)の真の姿にせまりつつ、追記で旧人・新人という古人類学による差別的類別の誤認を突き崩すのも見事。また、アラー、オーディン、イエスという主神の違いがあっても、共に困難に立ち向かうことで人類は融和できるという人間愛を描きだすあたり――超宗派で相手の幸福を祈る誠意のほうが大事と語る――は感動を呼ぶ。2019/04/30

ポルトン

35
史実を元にした歴史小説といった感じになるのかな? 元々は西暦921年に書かれたバグダッドの使節イブン・ファドランがバイキングを尋ねた時の手記。 当時のヨーロッパやバイキングの暮らしが分かる内容でとても面白かった!ファドランがバイキングと共に戦ったウエンドルとの戦いが面白い! ウエンドルの容姿が死滅してたはずのネアンデルタール人っぽくて興味が尽きない作品でした。2018/04/22

眠る山猫屋

20
マイケル・クライトンの奇作。面白いですよ。色恋で左遷された先で戦士に選抜されちゃったアラブの詩人が、バイキングたちと共に屍喰鬼の軍団に立ち向かうというハッチャけた設定ながら、実はしっかり裏付けが取られてます。詩人がバイキングたちに揉まれて反発しながら馴染み、成長していく様が微笑ましい。カッコいいリーダーのブルヴァイがソーに見えてきました。2017/06/09

YJ

10
歴史書読んだかのような、感じ。中々難しい。2015/05/30

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