ハヤカワ文庫<br> ブラジルから来た少年

ハヤカワ文庫
ブラジルから来た少年

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  • サイズ 文庫判/ページ数 386p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150402860
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

75
再読。最初に読んだのは衝撃的な表紙に惹かれてだったなあ。65歳の男を94人殺さねばならない。ナチス残党の集会で下された奇妙な指令。と謎めいたオープニングから物語に入り込まされる。その後もその計画を追うユダヤ人の活躍や事件の模様等、リーダビリティは抜群。特に断片的な情報から真相に迫っていくユダヤ人の部分はスリル満点であった。あと計画自体は落ち着いて見ると無茶がありすぎる設定なんだけど、読んでいる最中はそれを考えさせないんだよね。敵役にメンゲレを持ってきたのもポイント高し。夢中になって読まされる一冊でした。2019/12/09

yumiko

61
南米で開かれたナチス残党の会合。その席で明かされた、以後二年の間に65歳の男94人を殺害するという計画…「死の接吻」でも感じた巧みなストーリーテリングに、最後までグイグイ引っ張られた。死の天使と呼ばれたメンゲレと、ナチスを追うリーベルマンとの命をかけた対決は息を飲むほど。真相は些か机上の空論地味ている。でも、だからこそ、そこに底知れぬ狂気を感じてしまう。そんな突拍子もない方法を用いてまでも、第三帝国を復活させたいという執念に、凍りつく程の恐怖を感じずにはいられない。つくづく絶版が惜しい復刊希望の名作!2015/02/28

GaGa

36
映画を昔ビデオで見た。ストーリーが衝撃的過ぎたため、よく覚えていて、その分楽しさは半減したが、これをアイラ・レヴィンが書いていたということに驚いた。とにかく、アイディア勝負の作品で、実際にそういう風にコントロールをすれば(同じ環境下に置ければ)必ずしもそうなるとも思えないところが、アホっぽくて逆に良かったりする(笑)2013/05/10

ミヤ【復帰】

27
図書館本読了。第三帝国の復興を目論むナチス残党が次々と『65歳の94人の男性』の暗殺を遂行していく。一見して繋がりと思しきものは年齢しか思い当たらない・・・。ナチスの戦犯を追うユダヤ人リーベルが邪悪なる計画を阻止できるのか!史上最悪のマッドサイエンティスト、ヨーゼフメンゲレ博士の究極の研究成果が悪の花を咲かせるのか!息詰まるサスペンスでした。2015/03/20

Ribes triste

19
ナチス再興をもくろむメンゲレ医師が出した指令は、2年半の間に各国の94人の65歳公務員男性を殺害すること。この情報をアメリカ人青年から知らされたリーベルマンは、いささか荒唐無稽とも思える指令の真相を追う。第二次大戦後10年以上に渡ってこのような時代があったことを、今さら思い出しています。不気味さの残るエンディングも味わい深い。2019/07/02

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