内容説明
社長のロイドに、女性パイロットのマージ、そして、かなりガタのきた恒星間宇宙船+シャトルのアルフェッカ号―それが銀河の零細企業・ミリガン運送のすべてだった。愛機の修理費を稼ぐため、惑星ヴェイスへと向かったロイドとマージ。だが、その軌道は『大戦』の負の遺産である機雷原に覆われていた。それを突破して地表へと降下するには、優秀なナビゲーターが不可欠だったが…傑作ハードSF活劇いよいよ開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽんすけ
18
一水さんを読むと抱介さんを読みたくなる不思議。最初に読んだのはいつか思い返せないwこのハヤカワ版もずいぶんボロくなったなぁと思うほど何回も読み直すくらい好き。内容は昔ながらの宇宙もので、銀河の零細企業ミリガン運送のメンツが主人公。仕事には何よりロマンをもとめるロイドと、腕利きでしっかり者パイロットのマージが260年間機雷封鎖されている惑星ヴェイスに向かう話。機雷源を抜けるためのオペレーターが必要だけど、現れたのはかわいい少女のメイ。この三人で果たして機雷源を抜けれるのか!?ミリガン運送の冒険の始まりの巻2021/02/22
チョモ
14
野尻抱介のデビュー作。ライトノベルとハードSFの橋渡し役とも言える作風の著者ですが、その姿勢が当時から感じられる一冊。宇宙の零細企業"ミリガン運送"を担うのはたった二人(!)。おじさん社長ロイドと美人操縦士マージのコンビが宇宙を駆けるッ…今巻はそうでも無いか。一応駆けます。とりあえず、みたいな。設定上は遥か未来の世界だけど、描かれるのは人間模様。人間ってどの時代も相変わらずなのね。スペースオペラな味付けが何ともGOOD。この年代のライトノベル特有の文章も相まって、とても安心して読めた作品。期待して次巻へ。2013/12/05
klu
13
ロケットガールよりちょっと渋めの大人テイスト・・って感じでしょうか。なかなか面白いです!2017/05/16
河瀬瑞穂@トマト教司祭枢機卿@MMM団団長
10
野尻先生のデビュー作。近年のものに比べれば多少見劣りもありますが、それでも安定の面白さ。英雄もスーパーマンも出て来ませんが、きっちりスペースオペラ。主役級みんながヒーローでヒロイン。本棚整理中に発見した、買った覚えの無い本でしたが、買った昔の自分を誉めてあげたい(笑)2012/10/16
yw_revolution
8
ロケットガール→太陽の簒奪者→これの順だったのでテクノロジー的にはより進歩していく並びでした。ロイドとゆかりは絶対に会わせてはいけない。 解説にもあったように、オーバーテクノロジーは舞台設定の段階までで登場人物達の動きはハードなSFとして成立しており、単なるスペースオペラと一線を画していました。その上で、ミリガン運送のふたりはちょっとスレてるけど大人のやり方で責任をもって生きる姿が良かったです。前途あるメイとの対比も効いてます。2016/12/28