内容説明
異界族の存在を受け入れた19世紀のロンドン。この地で突然人狼や吸血鬼が牙を失って死すべき人間となり、幽霊たちが消滅する現象がおきた。原因は科学兵器か疫病か、あるいは反異界族の陰謀か。疑われたアレクシア・マコン伯爵夫人は謎を解くため、海軍帰還兵で賑わう霧の都から、未開の地スコットランドへと飛ぶ―ヴィクトリア朝の格式とスチームパンクのガジェットに囲まれて、個性豊かな面々が織りなす懐古冒険奇譚。
著者等紹介
キャリガー,ゲイル[キャリガー,ゲイル][Carriger,Gail]
2009年、“英国パラソル奇譚”第一巻『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』でデビューするや、読者や書評家の絶賛をあびローカス賞をはじめ三つの賞にノミネート。また、同シリーズの第二巻である『アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う』、および第三巻BlamelessはともにNYタイムズ紙の全米ベストセラー・リストにランクインしている
川野靖子[カワノヤスコ]
熊本大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
218
前作に引き続き面白かった。本筋を引っ張る謎は伏線張りすぎで想像ついてしまうが、それでも楽しめるように小さな謎も配置してある。4次元ポケットみたいなパラソルは重そうだが。こんなもので脳天たたかれたら確かにひとたまりも無いな。異世界のお話は、設定になれてくると飽きも早い気がする。あとはアレクシアの個性でどこまで引っ張れるか。2016/09/16
佐々陽太朗(K.Tsubota)
105
今巻の舞台は未開の地スコットランド。そしてスコットランドへの旅は飛行船が使われた。夫に最新ファッションのドレスではなくエーテルグラフ送信機をねだるアレクシアがカワイイ。はっきりいってタイプです。(私は昔から宝石よりも石【トランジスタ】に興味がある人が好きだ)スチームパンクな世界観満載の第2巻に大満足。でも、異界族が消滅する危機を脱出したと思ったら、アレクシアとマコンの間に危機勃発。いったいどうなるんだ?? と気を揉ませながら第3巻へ続くとさ。あぁ、もう、やめられない、とまらない、かっぱえびせん小説だ。2012/12/06
星落秋風五丈原
79
シリーズ第二作とあって、完結編まで登場するサブキャラがわんさか登場。アレクシアを家政婦と間違えてナンパするという、最悪の出会いをしてパラソルでばんばん殴られてしまうウールジー人狼団のガンマ(ナンバー3)チャニング少佐。男装の麗人の発明家マダム・ルフォー。マコン郷が変身前に結婚して作った彼の子孫シドヒーグ。ちらっと出てきたBLと百合要素(特に前者)もラスト巻までの伏線。BL的にはおしゃれに気を配る吸血鬼パターンも、ワイルドな人狼パターンも、どっちもありのキャラクター(吸血鬼→受、人狼→攻とか?ああ腐女子)。2017/08/25
mocha
67
伯爵夫人にして女王勅命の議長という地位も手に入れたアレクシア。謎のフランス人ルフォーと親友アイヴィー、厄介な妹を引き連れて飛行船に乗り込む。目指すはスコットランドの人狼団。ハラハラの展開に一気読みだった。けど、こんなところで終わるなんて!息継ぎもせずに3巻へ。2021/08/18
るぴん
44
晴れてマコン伯爵夫人となり、ウールジー人狼団の雌アルファになったアレクシア。甘い新婚生活に浸る間もなく、異界族が変身できないという謎の現象を解明すべくスコットランドへ。飛行船が登場するとスチームパンク感が増すなぁ!ナンバー3のチャニング少佐、男装のフランス人発明家マダム・ルフォー、キングエアの女城主シドヒーグなど新キャラ達もいい感じ。マコン卿が狼の姿のままアレクシアに甘えるのが可愛い♫マコン夫妻のラブラブぶりが楽しいのに、最後で大きな爆弾が‼︎続きが気になりすぎるので、すぐに3巻へ!2020/02/21