ハヤカワ文庫<br> さなぎ

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ハヤカワ文庫
さなぎ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150103255
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

17
核による世界の破滅のあとの物語。清教徒的な宗教観がウザいけど、言葉を換えれば日本だってどんな国だってこんな世界はありえる。その中で生まれた「新しい人類」はどう生きれば良いのか。淡々と、ある意味退屈とも思えるストーリー展開のあとで衝撃のラスト。「どんな生物でも殺すのは気持ちのいいものではありません」──「でも、そういうことをせずに人が生きられるというふりをするのは、自己欺瞞です」 1955年でウィンダムはこんな物語を残していました。 ──すごいね。2019/02/17

ボーダレス

12
恐らく断定は出来ないが核戦争、災厄後を舞台にミュータントと呼ばれる異質な人、動物を排除する…というストーリーラインであり、差別や偏見、偏執的な見方を世に問う作品。半世紀以上前の作品で些か、古めかしい印象も拭えないが語り継がれるべき、教訓めいた言葉は流石のジョン・ウィンダムという感じ。粛々と、あまり変わり映えしない展開に読者によっては好き嫌いが分かれると思う。2019/07/31

すらっぱ

3
読み終わってから、超名作『トリフィド時代』と作者が同じだったことに気づいた。なにげに、これって終末後世界のオリジンのひとつだと思う。カルト的キリスト教の支配、汚染地帯、ミュータントの迫害、新人類の登場、古代文明の遺産…みたいな。惜しむらくは、もっとダイナミックに旅してほしかった。旅の距離が短いんだよ…。バトルも少ないし、大人が読むにはちょっと健全するぎるかも。エログロバイオレンスぷりーず! 2014/02/21

檸檬

3
再読。やっぱり、いい。これが、絶版なんてもったいない。古いようで古くない。今巷に出ているSFよりも息が長いのではと思うが、ああ絶版。2013/12/28

たこい☆きよし

1
破滅SF作家の印象が強いジョン・ウィンダムが、破滅して数百年?経った、文明の退行した世界を舞台に描くミュータントテーマ。バッドランドと言われる全面核戦争の傷痕と思われる土地を避け、その影響による外見上の偏倚があらゆる動植物に蔓延する中、正常な形の人間、動植物にこだわった生活を続ける集落で、主人公は身体の偏倚ではなくテレパスを持って生まれてきたのだが…。視覚的、抒情的な描写と容赦のない展開が物語に古びない説得力を与えている。2021/12/09

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