内容説明
中心のないネットワーク状の権力=“帝国”の興隆に対抗し、秩序形成をめざして単独行動に走ったアメリカの試みは、イラク戦争の失敗と金融危機という挫折に終わった。残されたのはEUの超国家主義でも中国の覇権主義でもなく、“共”という富にもとづいた、マルチチュードによる民主主義のプロジェクトだった。私的所有という制度とそれを支える法体制を根本から批判し、万人にアクセス可能な資源=“共”の豊かな可能性を予見する。“共”をめぐる生産はいかにして資本を蝕み、崩壊させるのか?ポスト工業化時代にこそ読まれるべき「革命」の書。
目次
第4部 “帝国”の帰還(失敗したクーデタの短い歴史;アメリカのヘゲモニー以後;反逆の系譜学)
第5部 資本を超えて?(経済的移行の管理運営;資本主義に残されたもの;断層線沿いの予震―破滅に向かう資本)
第6部 革命(革命的並行論とは何か;蜂起の拡大と交差;革命を統治する)
著者等紹介
ネグリ,アントニオ[ネグリ,アントニオ][Negri,Antonio]
イタリアのマルクス主義社会学者・政治哲学者・活動家。1933年生まれ。元パードヴァ大学教授
ハート,マイケル[ハート,マイケル][Hardt,Michael]
アメリカの政治哲学者・比較文学者。デューク大学文学部教授。1960年生まれ
水嶋一憲[ミズシマカズノリ]
1960年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、大阪産業大学経済学部教授
幾島幸子[イクシマサチコ]
1951年生まれ。早稲田大学政経学部卒業。翻訳家
古賀祥子[コガサチコ]
1963年生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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