内容説明
なぜことばにタブーが存在するのか?fuck、shit、niggerといったタブー語を取り上げ、意味や用法の分析、情動に関わる脳の仕組みの考察から、なぜ人は特定の語に不快感を抱くのか、その複雑な心理を解明。また、依頼表現や口説き文句の分析をもとに、ことばによる駆け引きで人間関係が調整される様を示し、他者の心理を巧みに推察する憶測のメカニズムに迫る。ことばから人間の認知のクセを読み解くとともに、認知の限界をも超える、言語の無限の可能性を明らかにする。
目次
第7章 タブー語はなぜ存在するのか―人間感情の考察から(テレビでは口にできない七つの言葉;タブー語と脳―生物学的ルーツ;悪態はなぜ人を不快にするのか―タブー語の意味論 ほか)
第8章 「ほのめかし」による駆け引き―ことばと人間関係(人はなぜ間接表現を使うのか―「会話の推意」の考察から;「こちらには塩がないのですが…」―依頼表現の戦略;いかに賄賂をほのめかすか―曖昧表現の効用と弊害 ほか)
第9章 「洞窟」から抜け出せ―言語の無限の可能性(言語から見た人間の本性;事物の概略的な認識;心のズームレンズによる空間把握 ほか)
著者等紹介
ピンカー,スティーブン[ピンカー,スティーブン][Pinker,Steven]
現在、ハーバード大学心理学研究室教授。視覚認知と幼児の言語獲得についての研究により、米国心理学会から「Distinguished Early Career Award」、および、「McCandless Young Developmental Psychologist Award」受賞。2004年にタイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」のひとりに選ばれた。著書に、『心の仕組み』(NHKブックス、「ロサンゼルス・タイムズ」ブック賞ほか受賞)などがある
幾島幸子[イクシマサチコ]
早稲田大学政経学部卒業。翻訳家
桜内篤子[サクラウチアツコ]
ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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