内容説明
アメリカの一極化、EUの拡大、BRICsなどメガ国家の台頭…世界は「帝国の時代」を再び迎えようとしているのか?今後、国民国家に代表される従来の秩序は変質し、グローバル・スタンダードという新たな普遍的秩序の下で、私たちの生もまた、変質していくのか?ポランニーからネグリ=ハートまでの様々な言説の分析や、清帝国やムガール帝国など諸帝国が並立した近世との比較をふまえ、世界の深層で起きている変化を、人類史的パースペクティヴで捉え直す。グローバル化する時代の倫理的・思想的課題に鋭く迫る力作。
目次
「新しい近世帝国」の誕生?
1 人類史の中のグローバリゼーション(超越性なき世界―「帝国」を考える;ポランニー的不安の時代―「大転換」は本当に起きるのか;「近世帝国」再論―清朝の統治システムに見るメタ普遍性)
2 ポランニー的不安にどう向き合うか―三つの普遍主義(国家の下に集結せよ!―ネオコン周辺の普遍主義;不安を前提に連帯せよ!―シニカルな普遍主義;「空虚な普遍性」に耐えよ!―メタ普遍主義)
3 帝国の倫理(「国際社会」とはなにか―現代に蘇るメタ普遍性;「戦争」の時代をどう生きるか―自然と社会の流動化を踏まえて)
著者等紹介
山下範久[ヤマシタノリヒサ]
1971年、大阪市生まれ。東京大学教養学部卒業。同大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。1995‐97年、米国ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(ビンガムトン大学)社会学部大学院にてイマニュエル・ウォーラーステインに師事。北海道大学大学院助教授を経て、立命館大学国際関係学部准教授。専攻は世界システム論、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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