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NHKブックス
ウェブ社会の思想―“遍在する私”をどう生きるか

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  • サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910849
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C1336

内容説明

「ユビキタス」「ウェブ2・0」「ネットビジネス」…華々しい流行語の陰で何が起きているのか。蓄積された個人情報をもとに、各人の選ぶべき未来が宿命的に提示される。カスタマイズされた情報が氾濫する中で、人は自らの狭い関心に篭もり、他者との連帯も潰えていく。共同性なき未来に、民主主義はどのような形で可能なのか。情報社会の生のゆくえに鋭く迫り、宿命に彩られた時代の希望を探る、著者渾身の一冊。

目次

ウェブ社会の「思想」と「宿命」
1 「人間」―宿命に彩られる生(ユビキタス―個人情報管理型の社会;バーチャル―越境する電子マネー;記憶と記録―データ化される「わたし」;宿命と成長(1)―島宇宙の外を生きられるか)
2 「社会」―民主主義の困難を超えて(共同性とマスメディア―「偏向報道」批判の背景;民主主義―グーグルが描く未来像;宿命と成長(2)―関係へと開かれる生)

著者等紹介

鈴木謙介[スズキケンスケ]
1976年、福岡県生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。現在、国際大学GLOCOM研究員。専攻は、理論社会学。2006年より「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ)のパーソナリティーを務めるなど、多方面に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あいくん

16
☆☆☆☆鈴木謙介さんの2007年の著書です。情報社会がこのころクローズアップされてきていました。SNS、電子マネー等です。ミクシイが栄えていたころでもあります。インターネットの普及で人々は幸せになるのか、どう生きるのか、望ましい社会のあり方を考えようというのがこの本のテーマです。数十年前まで、SF小説などでは、21世紀の人間はすべての労働をロボットに任せ、毎日遊んで暮らしていると書かれていました。労働は辛くて苦しいもので、人間があくせく働くのは不幸だという思想があったのです。2019/11/26

はすのこ

8
どうして、そこで戯言が出てくるか。どうして宇野みたいな言論になるのか。宇野は一人でいい。宮台の弟子ならば、宮台化すればいいのに、彼の言論にはオーラを感じないのは、僕がわがままだからだろうか。2016/04/24

白義

8
これはヤバいね、むちゃくちゃ面白い。必読。鈴木謙介の本でもダントツに読みやすい。ウェブと社会の現時点での適切な整理だけでなく、その存在論的・哲学的深層からそこで生きるボクたち一人一人の人生や自己への影響を掘り下げ、さらには未来も見通そうとする広がりのある本だ。ネット右翼とかの分析も簡潔ながら一番納得できたし、西尾作品等の批評も取り上げているのが読みやすさをさらに上げている。本書は多分根本的には、佐々木敦が未知への遭遇で哲学的に分析した、最強の運命論、有限の私という見方を社会と技術から補強している2012/02/09

まちゃ

5
ウィキペディアやグーグルについて等。両者の比較が書かれていて面白かったです。筆者はグーグル推しと見受けられました。 『数学的民主主義』=『新しい民主主義』2017/06/10

Bartleby

4
ウェブ社会についての解説がそういうのに疎い自分にも分かりやすく面白かった。でもそれ以上に、その仕組みが「もう決まってしまっている・これで良かったんだ」という宿命論的な気分を助長し、何らかの可能性を見えなくしてしまう危険を指摘することから、哲学的な問題へ進んでいったことが刺激的だった。自身の「宿命」を断念することになっても、それで全てが終わってしまうのではない、むしろそこに希望につながるものがあるはずだとする結論には、ラジオで時たま見せる著者の熱さのようなものを感じて胸を打たれた。2012/04/22

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