NHKブックス
黒曜石 3万年の旅

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910153
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C1320

内容説明

火山活動によって生成された天然ガラスである黒曜石は打ち欠くと鋭利な剥片となり、細石刃として、鏃や石斧、石匙などの利器として、利用された。狩猟・採集をなりわいとする人々が、いかに黒曜石を求めてきたのか。遠い原石産地から山野を越えて、またあるものは海峡を超えていることがわかった。黒曜石のたどった道と人類の生活の軌跡をさぐる。

目次

第1章 信州の黒曜石を追って
第2章 耀く石への探究
第3章 日本列島の黒曜石
第4章 石器製作の起源
第5章 縄文の資源開発
第6章 黒い瞳の巨像

著者等紹介

堤隆[ツツミタカシ]
1962年生まれ。東海大学文学部卒業。国学院大学大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。現在、長野県浅間縄文ミュージアム学芸員。八ヶ岳旧石器研究グループ代表。専攻は先史考古学。1992年、在野の考古学研究者に贈られる藤森栄一賞を受賞
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感想・レビュー

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やいっち

64
小生は、黒曜石の利用が縄文時代のかなり初期から使われていたこと、北海道で採れ(さらに加工され)た黒曜石がロシアにも伝わっていたりなど、そんな幅広い交流があることは、知っていた。  が、伊豆は神津島産の黒曜石の細石刃石核が、長野県野辺山高原の矢出川遺跡(旧石器時代)で発掘されたりするなど、利用は旧石器時代の幕開けである3万年前にまで遡るとは、本書を読んで認識を新たにした思いだった。

みき

45
黒曜石からみる古代文化人類学という感じの本。縄文時代であっても長野から掘り出した黒曜石が300km以上離れたところから出土したりと、交易範囲が広いことに驚きを隠せない。そうなると気になるのは黒曜石と交換されていた価値はなんなんだろうということになりますが、その点に関する記述はない。あくまで黒曜石が主役の本。黒曜石石器の形状が遠くロシアまで影響を与えていたなど、大陸へ概念を輸出していた可能性もあるそうで非常に示唆に富む本。こういうのを読むと縄文時代の文化的な程度ももバカにできないと理解出来る。2023/04/16

takao

2
ふむ2023/02/16

ソルト佐藤

0
6月中に読んでいたのだけれど、登録を忘れていたので、この日くらいに。 興味があったのは、黒曜石の交易部分だったので、目的と、ちょっとずれていたのが残念。2015/06/30

黒胡麻

0
石器の素材として有名な黒曜石について。国内でも産地ごとに組成や品質が異なるので、遺跡から出土した石器がどこの石を使ったのかというのがわかる。その結果、長野で採れた石が関東平野で流通するなど、かなり遠方まで運ばれていたらしい。2014/03/21

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