生活人新書
正岡子規の“楽しむ力”

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 197p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883051
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0295

内容説明

子規といえば、真っ先に思い浮かぶのは、“柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺”だろうか。けれども短い生涯にもかかわらず、じつに豊穣で多産な人生であった。短詩型の革新を試み、小説や漢詩を創作し、野球に熱中し、写生や落語を楽しみ、最後は病気まで楽しんだ。新たな視点で描く、子規流人生の愉しみ方。

目次

第1章 一家の和楽―いつでも愉快に(酒飲みの父;泰然自若の母 ほか)
第2章 回覧雑誌―詩人にして社長(子規、社長になる;漢詩少年・子規 ほか)
第3章 楽力(らくりょく)の発揮―名前は力を持つ(バット一本球一個が生命;分類と比較 ほか)
第4章 さあ、句会をやろう―仲間と楽しむ(漱石もいた句会;歌会の誘いは「はがき歌」 ほか)
第5章 病室は美術館―病気を楽しむ(食べる―牛乳一合ココア入り;書く―一条の活路 ほか)

著者等紹介

坪内稔典[ツボウチトシノリ]
1944年、愛媛県生まれ。京都教育大学名誉教授・佛教大学文学部教授。立命館大学大学院修士課程修了。子規研究の第一人者であり著書多数。俳誌「船団の会」代表。ネンテンさんの呼び名で親しまれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AMU

18
「兄の介護は私が。」ときっぱり引き受ける妹の律。「どんな看護師でも妹程の働きは出来ない。」と彼女が身体を壊すより自らの死を望む兄。兄もすごいが妹もなかなか。彼女が子規の死後どんな人生送ったのか興味深い。2017/05/14

雨巫女。@新潮部

15
《私‐図書館》短い生涯でも、精一杯生きたんだろうな子規さんは。楽しんで生きたんだろうな。2011/06/28

とも

12
結核であると知り、自分の人生はあと十年くらいだろうと考えた子規。結核を連想させるホトトギス(子規)というペンネームを使い始める。これを子規のユーモアや強さというけれど、一方で、怖さゆえに強がる決して強くない子規を感じる。いかに家族や仲間との団らんを理想とし、楽しんでいたかが語られるのだけど、泣き叫ぶ子規の様子なんかも書かれている。病床にありながらいつも俳句・歌・文章の創作や研究に情熱を注ぎ、熱く楽しんでいるけれど、病が彼をより熱くさせたのかなと思うと、子規の楽しむ姿はなんともいえない。病って、なんだろう。2017/01/02

けいちゃん

1
子規の生き方には学ぶところが多いし、そんなこといわなくても、とても好きだ。著書な坪内さんが心から愛しているのが感じられるのも心地よかった。出版界で、なんとか力というのが流行った頃の一冊。

HIDE

1
趣味人としての正岡子規。楽しむことに一生懸命。短い人生だったが、自分自身が子規のような性格でないので、こんな友達いたらすごく楽しいだろうなぁ。と、思った。陰鬱な漱石が仲良くしていたのもなんとなく分かる気がする。2011/02/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/291874
  • ご注意事項