内容説明
世界中で増え続ける感染者。しかし、この流行が1997年に起きていたならば、被害は今日のような数では済まなかった。私たちはウイルスに対して何ができるのか。このウイルスから人類は何を学ぶべきなのか?新型インフルエンザの現場の最前線に立つ2人が問題の深部を解き明かす。
目次
第1章 今、何が起きているのか?(この状況を歴史的にどう捉えるのか)
第2章 2009年パンデミックの始まり(「感染」の第一報;情報収集;メキシコの状況を把握する;WHOのフェーズ引き上げと滑降の思惑;「6」を阻止しようとした日本とイギリス;WHO警戒レベルの問題点)
第3章 日本の行動計画の問題点(日本の対応をどう見たか?;日本の行動計画の問題点;過去のパンデミックとは全く異なる流行パターン;ワクチンの問題)
第4章 日本は今、何をすべきか?(国内感染拡大で懸念される事態;明らかになりつつある新型ウイルスの正体;重症化と年齢の関係;日米、政府の対応の違い;「1万人」の意味;人工呼吸器は足りているのか;私たちが備えるべきこと;「封じ込め」の是非)
第5章 各国の対応と途上国へのまなざし(本格化する各国の対応;途上国の問題;他者へのまなざし)
著者等紹介
押谷仁[オシタニヒトシ]
東北大学大学院医学系研究科教授。1959年生まれ。東北大学卒業後、JICA専門家としてザンビアでウイルス学の指導を行う。WHO西太平洋地域事務局で、新型肺炎SARSや鳥インフルエンザへの国際的な対応の指揮を執るなど、世界的に活躍
虫明英樹[ムシアケヒデキ]
NHK報道局科学文化部記者。1968年生まれ。新型肺炎SARSや新型インフルエンザ問題で世界各国を取材。NHKスペシャル「SARSと闘った男」(放送文化基金賞など受賞)、「最強ウイルス」などを取材・制作、番組関連書執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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