内容説明
武骨な中年作家と、高校生になった息子の微妙な距離。時にぶつかり合うなかで、親として何を伝えられるのか。世に流されず、逞しく生きる力を養うにはどうしたらよいのか。「厳父慈母」という言葉が死語になりつつある今、男親の威厳を守り抜こうと体を張って奮闘する姿は微笑ましく、眩しい。
目次
なにごとも注意してやれ
知識はなんのためにあるか
無関心は罪
席に座る権利
男らしさ、女らしさ
世の中は思い通りにならない
親父のプライド
教育は詰め込みが重要
読書とやせ我慢
世間はあまくない
社会はおとなのもの
言葉が人格をつくる
生きる希望は自分で探す
情熱が一番
生きる哀しみ
生きるスタイルを見つける
厳父慈母
知力と胆力を鍛える
労る心
生きる姿勢を見せる
人生は苦労する過程が大事
理に目覚める
弁えるということ
光よりも影
著者等紹介
佐藤洋二郎[サトウヨウジロウ]
1949年福岡県生まれ。人間の生きていく孤独をテーマに作品を発表し続けている。おもな作品に、『夏至祭』(第17回野間文芸新人賞)、『岬の蛍』(第49回芸術選奨文部大臣新人賞)、『イギリス山』(第5回木山捷平文学賞)他、多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トムヤムクン
1
うーん、ちょっと説教くさすぎるかな、でもすき2009/12/19
wasabi
0
いまでは世間のおとながみんな腑抜けとして、自分が父親とはどうあるべきかをくどく語っているが、それは大きなお世話ってもんである。政治家が、官僚がちゃんとしないから世間がそうなったなどというありきたりな思考を根底に抱いているようなので、余計にそう感じる。いまじゃ家庭でも職場でも国家でも、みんなで一緒にモノゴト決めようね、って時代なんである。みんなの心はバラバラで、すなわち何も決まらないんだけど。2010/08/12
たかーし
0
父として、息子として、また日本人としてどうあるべきかが書かれた指南書。2013/07/22