生活人新書
中流の復興

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 286p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882245
  • NDC分類 304
  • Cコード C0295

内容説明

戦争に正義はない。殺し殺される戦争の連環を、小さな人間に過ぎない市民が断ち切る原理と方法は何か。軍事経済一辺倒の世界史の中で、平和経済でも繁栄が築けることを初めて証明したのが日本だ。酷薄な格差社会を打破し、世界中にほどほどの豊かさと自由を築く鍵は、日本の平和憲法と「中流」にある。行動する作家の祖・小田実が語り明かす、「日本の価値と誇り」。

目次

序章 被害者にも加害者にもならない未来へ
第1章 「戦争に正義はない」からの出発
第2章 「サラダ社会」実現への積極的提案を
第3章 市民自らが政策をもとう―市民の「政策提言」教育
第4章 中流の復興―日本の「中流」が世界を変える
第5章 古代ギリシャから考える民主主義と文学
第6章 「刀を差さない心」をもつ日本人として生きる
第7章 「日本の価値」とは何か

著者等紹介

小田実[オダマコト]
作家。1932年大阪生まれ。1961年、世界中を旅した手記『何でも見てやろう』が大ベストセラーに。65年、ベトナム戦争に反対する「ベトナムに平和を!市民連合(ベ平連)」を結成して活躍。その後も大震災被災者の公的支援立法運動など、様々な市民運動を展開して来た(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

呼戯人

15
亡くなった小田実の遺著ともいえる本。小田実の面目躍如、単なる再分配による中間階層の復活を論じた本ではない。反戦・非戦の日本の土台にこれまで平和産業だけでやってきた日本の中流の復興を通して、世界にアメリカ・ヨーロッパ中心の軍需産業を土台とした軍事同盟に基づく戦争経済に対して非をとなえ、間接民主制だけでなくそれに直接民主制をぶつける工夫の中で国民主権、自由、ほどほどの豊かさを実現し、それを世界に広げてゆくという主張がわたし達の胸に響き渡る。小さな国が小さな国の価値観でどうやって生きてゆくのかを論じている。2018/07/16

ind

0
活動する作家小田実の多分最後の作品。 著者は私の未熟な学生時代のある種アイドル的存在であったが、ただ理想論を安全な場所から述べるだけの人ではなく、旺盛な活動を通じた氏の思想、言葉に重みを感じます。2017/09/27

ind

0
正義のための戦争は無い。一方から見たら必ずそれは正義のための戦争であり、また逆のほうから見た戦争も正義のための戦争である。そしてそれは一般の市民が被害者であり、また加害者にもなってしまうのが戦争である。『殺すな、殺されるな』の思いを基礎に、昨今の平和のための軍拡という社会の中で、大切なものを忘れずに『戦争しない国』を守っていかなければと考えさせる作品です。2017/09/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/29855
  • ご注意事項