生活人新書
見えない虐待

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882078
  • NDC分類 369.4
  • Cコード C0237

内容説明

夫婦関係の歪み、「徳」のずれが、ナイーブな子どもの心に傷をつけている。「助けて!」の声はごく微かだ。やんちゃ和尚・廣中との出会いによって不登校、虐待、DV被害の地獄から抜け出した親子たち。教育ジャーナリスト・杉山由美子が彼らへのインタビューを通し、夫婦・家族のあり方を問い直す。

目次

第1章 破天荒な貧乏寺の風雲児
第2章 「子どもを虐待してしまう」母親の心の葛藤
第3章 家庭内暴力・DVの魔手から母子を救い出すまで
第4章 実母に見捨てられ継母に虐待された子どもたち
第5章 父親の出番がないとき、問題は起こる
第6章 「見えない虐待」の起こる家族のメカニズム
第7章 「見えない虐待」が起こらないために家族や周りができること

著者等紹介

廣中邦充[ヒロナカクニミツ]
1950年愛知県生まれ。大正大学卒業後、塾、会社経営を経て1990年より浄土宗・西居院第二一代住職。傷ついた家族の相談、預かりを無償で行う

杉山由美子[スギヤマユミコ]
1951年静岡県生まれ。早稲田大学卒業後、女性誌編集者を経てフリーランスライター。子育て、教育、女性を中心に取材執筆活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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寝落ち6段

4
お寺で非行、虐待などの子供たちを預かっている破天荒な和尚さんとその子供たちと家族の実録。そこから虐待の解消を目指す。「親が100%悪い」という言葉を覚えておくこと。子供は大人が思っているより遥かに大人を見ている。親の不和や不穏当から自分の心を守るために殻に閉じこもったり、反発したりする。虐待は親自身に起因するということ。「孤独」「多忙」が理由となってしまう現代社会。ずっと言われている地域社会を実現できる世界は来るのだろうか。大人ほど責任を放棄している存在はいない。2014/03/20

ネギっ子gen

3
傷ついた家族の相談・預かりを寺にて無償で行う住職の依頼で、教育ジャーナリストが家庭の『見えない虐待』に苦しむ母親にインタビューし、その声を掬い取った本。<暴力をふるっている加害者は、自分のことを被害者だと感じています。子どもを殴りながら「どうしてわたしだけが苦しまなければいけないのか」と怒りと悲しみでいっぱいです>。ここは重要です。<暴力をふるう人は、ストレスをかかえています。将来への不安を子どもに対する不信感や不安に転嫁するので、叱責はいっそう鋭くなります>。虐待する心理メカニズムとしては、そうですね。2019/12/08

マイケル

2
今年も虐待死事件のニュースが多数報道されていますが、この本で紹介されたような和尚さん(やんちゃ和尚)が全国にもっといれば、多くの子どもが救えたのではないかと思います。「告発 児童相談所が子供を殺す(山脇 由貴子)」で指摘されているように児童相談所はあまりあてになりませんから。2019/09/05

りんふぁ

2
こんな和尚さんがいたんだー、とビックリ。離婚が多いと、核家族よりも更に密度の濃い家族になる分、崩壊したときの逃げ場もない。また他者の介入がもともとないからSOSの出し場もない。下手したらSOSを出すことすら思い付かないのかも。なかなかキツいな。2015/05/28

のりえ

1
⭕️家庭って、安心できる・居心地のよい・温かい場所であってほしいっていうのが理想だけど、核家族や共働きやシングルが一般的のようになった今、他者との繋がりがなければみんなそれぞれに手探りで必死。虐待の被害を減らす解決策、草の根の活動しか見当たらない。2022/04/17

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