内容説明
司馬遼太郎という歴史の旅人が刻んだ知の里程標とはどのようなものだったのか。文学者として、ジャーナリストとしてそして、文明の「かたち」を見つめつづけた野外研究者として、司馬遼太郎は、どのような想念をいだいていたのか。この多面的な視点を持つ作家が、没して十年がたつ。「知の巨人」司馬遼太郎の足跡をたどり、独創的思想家の淵源に迫るユニークな対話評伝。没後十年、司馬学のおさらい。
目次
第1部 歴史文学への視野(尾崎秀樹;磯貝勝太郎)(歴史をとらえる眼;“文学への復員”;変革の時代の人間像 ほか)
第2部 文明のフィールド・ワーカー(松原正毅;道川文夫)(司馬さんとの出会い;「裸眼で」ということ;土着の感覚について ほか)
第3部 “この国”への視線(山折哲雄;田中直毅)(言葉の人、論理の人;歴史の連続と非連続、ないし断絶ということ;日本という土、この国の「かたち」 ほか)