内容説明
医学や科学技術が発展した今日でも、西ナイル熱、エボラ出血熱、豚インフルや鳥インフルといったパンデミックが発生するのはなぜか?人類は太古の昔からウイルスと共に生きてきた。問題は、世界がフラット化した現代では、変異した致死性のウイルスが瞬く間に世界中に拡散してしまうことだ。どうすればパンデミックの危機を防げるのか?若き科学者ネイサン・ウルフは、パンデミックの爆心地―ジャングルの奥地でウイルスが動物からヒトへと感染するその瞬間をとらえ、警告すべく、最新の科学と通信技術を使った地球規模の免疫系を作りあげようとしている。果たして人類は、このパンデミック新時代を生き延びることができるのだろうか?サルからヒトへの進化の過程で、ウイルスが果たしてきた歴史を紐解きながら、人類とウイルスの未来図を描く、パンデミック爆心地からの最新レポート。
目次
第1部 たれこめる暗雲(ウイルスに満ちた星;狩りをする類人猿;微生物の大規模なボトルネック;ウイルスを撹拌する)
第2部 大きな嵐(最初のパンデミック;ひとつの世界;親密な種;ウイルスの襲撃)
第3部 予測(ウイルスハンター;微生物予測;やさしいウイルス;最後の疫病)
著者等紹介
ウルフ,ネイサン[ウルフ,ネイサン][Wolfe,Nathan]
ハーバード大学で免疫学と感染症について博士号取得。スタンフォード大学ヒト生物学教授。1997年フルブライト・フェローシップを受け、2005年にNIH Director’s Pioneer Awardを、2009年にはナショナル・ジオグラフィックの新進探検家賞を受賞。現在、世界ウイルス予測(GVF)を設立。責任者として、動物からヒトへ感染するウイルスの拡散を監視し、パンデミックを早期に警告するシステムを構築中
高橋則明[タカハシノリアキ]
翻訳家。1960年生まれ。立教大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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