内容説明
少年時代からの親友ABCDJ(アレン、ボブ、チャック、ダン、ジャック)。五十七歳になったある日、ジャックが末期癌を宣告された。残された時間をできる限り共に過ごそうと、彼らは思い出のつまった故郷へと集まる…。生涯続く友情がもたらす人生の輝きを描いた、名コラムニストによる静かな感動の物語。
著者等紹介
グリーン,ボブ[グリーン,ボブ][Greene,Bob]
1947年アメリカ、オハイオ州ベクスレイ生まれ。アメリカの名コラムニストとして、30年以上にわたってサン・タイムズ紙、シカゴ・トリビューン紙などでコラムを執筆する他、ライフ誌、エスクワイア誌でリード・コラムニストとして活躍。ABCのニュース番組「ナイトライン」の解説者を務め、ニューヨーク・タイムズ紙の論説記事にも度々寄稿している
駒沢敏器[コマザワトシキ]
1961年東京生まれ。専攻はアメリカ研究学。雑誌「SWITCH」で編集者・取材記者を務めた後、フリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かみーゆ
2
癌が見つかった大切な友人が亡くなるまでの9か月を、都度都度昔を思い出しながら伴走していくお話でした。ABCDのように器用に世間を渡っていく才能がなかったJの純粋さが悲しくもあり眩しくもあり。普遍的だし今でも流行りそうですけどね。もっと劇的な何かがないとダメなのかな。何も劇的なことがないのが素晴らしいんだけど。駒沢敏器さんの訳も良かったな。他の人が訳したの読んだことないので比較はできませんけど、語るに足るささやかな人生がここにもあったんだなあと思ったりしました。2023/08/28
wealth
2
最後にさやさや静か〜に涙が流れてくるようなコラム集だった。若干のくどさはあったけど、感傷的と言われる文章はあったかくて私好みでした。「時間が短くなった」章から一転、胸が詰まって、ジャックはいつ逝くんだろう、うわやめて、とそわそわした。最後まで闘おうとするジャックが勇ましくも苦しく、尊い。2017/02/12
ami
1
こんな友人たちに恵まれたなら良い人生だったといえるだろうな。亡くなったJは古き良きアメリカの象徴でもあり、激変していくアメリカが彼の死とともに書かれています。以前よく読んだボブ・グリーン、また読み返してみたくなりました。2009/08/01
Erato
1
シカゴの名コラムニストボブグリーンの実話。タイトルはその仲間たちの頭文字。彼のコラムの中で何度と出てきた故郷の仲間たち。Jの病気を機に集まることになったが、悲しみにくれる事のない前向きな彼らに、友情の美しさをもらった。2009/08/09
halfpint
0
19時、前日スーパー銭湯の食堂で読み始めた本をようやく読み終わる。こんな本に24時間以上かかるとは、衰えたもんだぜメイトリクス。だけど、ああ、こうしないと終わらなかっただろうし、選んだのがこの本でよかったとも思うよ。こういう本を読むことが必要だったんじゃないの。そんな気もする。2019/12/16