僕に死ぬ権利をください―命の尊厳をもとめて

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140808689
  • NDC分類 956
  • Cコード C0098

内容説明

「シラク大統領、私に死ぬ権利を与えてください」この手紙は、フランスじゅうに衝撃を与えた。それは事故で全身麻痺となった青年が、自分の尊厳を守るため、母親の人生を取り戻すために発した心の叫びだった。あらためて、生きることの意味、尊厳ある死とは何かを問う一冊。

目次

第1章 事故
第2章 復活
第3章 決意
第4章 手紙
第5章 波紋
第6章 大統領
第7章 旅立ち

著者等紹介

アンベール,ヴァンサン[アンベール,ヴァンサン][Humbert,Vincent]
1981年生まれ。19歳の事故当時、志願消防士。2000年9月24日、交通事故で重傷を負い、9か月間昏睡状態に陥る。奇跡的に意識と聴覚を取り戻すが、これ以上回復する可能性がないと知り、人生に終止符を打つことを決心する。2002年11月30日、わずかに動く親指で言葉を伝えながら、安楽死を認めてくれるようシラク大統領に手紙を書く。これがメディアに紹介され、フランス国内では尊厳死論争が高まる。しかし、死の選択は許されないまま、2003年9月24日、母親の手を借りて安楽死を決行。2003年9月26日死亡

山本知子[ヤマモトトモコ]
翻訳家。1958年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学新聞研究所研究課程修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レインマン

5
いい本だった。19歳の若者が死を選ぶとはどういうことか、そして死ぬということがどれほど難しいことか。2018/07/07

とももん

4
なんとも考えさせられる本だった。同じ立場になったら、誰もが安楽死を望むだろう。実際、寝たきりになった私の祖父も、よく、殺してくれと言ったらしい。顔だけは集合だったので、舌をかみきって死のうとしたこともあったらしい。そう、身近な問題なのだ。いつ自分自身がそうなるかもしれない。オランダでは安楽死が認められたとのこと、日本でもがんばってほしい。2014/09/27

3
生まれる理由と死ぬ理由は等しくあるとは限らない2014/05/12

春風 雫

3
交通事故で身体に重度の障害をもってしまった19歳の少年の実話です。いわゆる植物人間に極めてちかい状態です。 目は見えず口もきけず、食事をすることも出来ず、直接体に栄養を流し込んでいる状態で、体には常に痛みがあるそうです。 この本で言いたいことは「生き方とか安楽死」についてかな。 彼が本を書いたのは、回復する見込みがない病にかかり、本人が生きていることを望まない場合。安楽死を認めてもいいんじゃないかってこと。 安楽死をさせてもらえないから自殺するというほうがかわいそうだと思う……… 2013/03/19

トモユキ

2
当事者にしかわからない領域のことではありますが、安楽死の是非は臨機応変に対応していくしかないのではないかといつも思います。ヴァンサン君の立場だと思うと同じように考える可能性が高いだろうし、いつ読んだかわからないのですが、インディアンの生き方で、「生まれること(日)を選べないのだから死ぬこと(日)も自分で選べない」ようなことが書いてあった本があったのを忘れられません。2014/05/14

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