「日本人論」再考

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140808306
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0095

内容説明

『武士道』『「いき」の構造』『菊と刀』『「甘え」の構造』『この国のかたち』『敗北を抱きしめて』など、明治以来、各時代のベストセラーとなってきた「日本人論」が、終焉の時を迎えている。21世紀を担う日本人のための新たな道に向かって、いま、われわれは歩み出さなければならない。

目次

第1部 「日本人論」の不安(「日本人論」が必要であった理由;「富国強兵」―日清・日露の高揚期;「近代の孤児」―昭和のだらだら坂)
第2部 「日本人論」の中の日本人たち(臣民―昭和憲法による民主主義的臣民;国民―明治憲法による天皇の国民;「市民」―タテ社会と世間 ほか)
第3部 これからの日本人論(これまでに日本人論が果たした役割;これからの日本人と日本人論)

著者等紹介

船曳建夫[フナビキタケオ]
1948年東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、ケンブリッジ大学大学院社会人類学博士課程修了(Ph.D)。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は文化人類学
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感想・レビュー

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nonnomarukari(ノンノ〇(仮))

6
今まで色んな日本人論を見てきてどうも言い過ぎている気がして腑に落ちないなと思って読んで見た一冊。明治から現代までの日本人論についてをまとめて論じている。最後の項にある司馬遼太郎のいわゆる鬼胎の40年を背負った世代が司馬が理想とした「坂の上の雲」の世代によって育てられてきたことに対する指摘は中々鋭いものであった。鬼胎といって世代間を断絶して違う人扱いにする事は大きな問題に繋がると思うんだけどね。2011/01/24

ゆき

5
これまでの日本人論がそれぞれどんな時代にどんな意図をもって書かれたかを整理した本。そして各本が社会に与えた影響についても言及している。それぞれの本がなぜ売れたのかを考えれば、当時の日本人が何を求めていたのかが垣間見える。巻末に日本人論の本が歴史的出来事と一緒に年表形式でまとめてあるのでカタログにもなる。書中で古典を読まずにタイトルだけで内容を想像している人が多いことを批判しているので読めというメッセージなのだろう。2016/02/09

shinoper

1
これまでの日本人論が紹介されており、日本人論の手引きといった内容。2009/09/14

dayoon

0
日本人とは、という日本人論そのものではなくて、そんな日本人論がどんな時にどう書かれて来たかということについてまとめられた一冊。日本人論は日本人がそのアイデンティティに不安を感じた時期(維新後、日露戦争後、敗戦後)に書かれる。西洋との比較の中で、自らの近代化の立ち位置を確かめたくなるということだろうか。日本人論の解説と批評もあり、この分野のマニュアル的な書でもある。面白かったのは漱石の小説が、列強の仲間入りをした日露戦争後の、人々の不安を反映したものだということ。三四郎とか草枕とか、読んでみようかと思った。2018/03/28

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