内容説明
むかし、あるところにヘクトールという名の精神科医がいた。彼は患者を完全に幸福にしてやれないことがわかっていた。患者の多くが、不幸ではないのに人生に満足していなかったから。なかには本気で自殺を考える人さえいた。そんな人たちとの毎日が、ヘクトールをすっかり疲れさせた。「ほんとうのしあわせとは何か?」その答えをさがすために、彼は旅に出ることを決意した。ヘクトールが旅で学んだ愛と幸福の秘密とは…?フランス人精神科医が書いた、迷えるおとなのための現代寓話。
著者等紹介
ルロール,フランソワ[ルロール,フランソワ][Lelord,Francois]
1953年生まれ。精神科医、作家
高橋啓[タカハシケイ]
1953年生まれ。翻訳家、明治大学理工学部フランス語講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はな
29
装丁が改定されたのか素敵だったので購入。幸福とは何かを問う自己啓発小説と言った感じです。一つの章が短いのでさらりと読めます。主人公である精神科医の性格?行動?はあまり好きではないけれど、幸せとは何かを考えさせてくれる本だと思います。2016/01/26
吟遊
14
九州の出版社、伽鹿舎(かじかしゃ)による復刊で話題の本。フランスで発売後すぐベストセラーになったそう。幸福のレッスンが30ほど、並ぶ。どれも平凡ではあるが、それゆえに良識的。物語形式の寓話風だが、そこはたいして完成度は高くない。さっと読むと面白いかも?2017/08/08
とも
8
読み終わってすぐは、なんだかもやもや。きっと「読み終えた時には主人公と一緒に旅を終えて、自分自身も幸せに近づいているんじゃないか?今までにない考え方に出会えるんじゃないか?」という期待が大きすぎたからかな。私も時々そう思うな~という項目がリストになっていて、実際に「幸せを感じにくい人がどんな思考に陥りやすいのか」とかの方を掘り下げてほしくなる。でもしばらくして、幸せをだいなしにする「比較」を、いつのまにかやっている自分にふと気づくことが何度かあった。これは、日常の中でつながって、はっとするタイプの本かも。2016/11/27
リバテン
2
伽鹿舎の文庫版で読みました。精神科医が旅をして幸福の要素を探すという設定が面白いと感じました。幸福の才能という単語が印象に残っています。2016/11/29
リュミエール
1
★★★☆☆2013/05/12