石油の世紀―支配者たちの興亡〈上〉

石油の世紀―支配者たちの興亡〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 707p/高さ 20X15cm
  • 商品コード 9784140051689
  • NDC分類 568.09
  • Cコード C1330

内容説明

19世紀後半、アメリカで興った石油産業は、またたく間に巨大化し、20世紀の人間の生活全般を覆いつくし、変化させた。ロックフェラーからヒトラーまで、企業家も独裁者も、金と権力を求めて石油獲得のために生命を賭けた。石油支配という褒美を求めて闘う男たちのドラマ。全米ベストセラー第1位の話題作。

目次

第1部 創業者たち(石油に憑かれた男たち;ロックフェラーとアメリカの石油の登場;生命を賭けた通商競争;20世紀の幕開け;仕留められた龍;石油戦争―ロイヤル・ダッチの興隆と帝国ロシアの衰亡;ペルシャの“享楽”;運命の突進)
第2部 世界的紛争の時代(勝利の血―第1次世界大戦;中東への道―トルコ石油会社;ガソリンの時代;“新たな油田をめぐる闘い”;氾濫;“味方”―すなわち敵;アラブの石油利権―フランク・ホームズの創った世界)
第3部 戦争と戦略(日本・戦争への道;ドイツ・戦争の定理;日本のアキレス腱;連合国の戦い)
第4部 炭化水素の時代(中東石油、世界の重心を動かす;戦後の石油秩序)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shin

18
年末年始の時間がある時に歯ごたえのある本を。7年ぶりに再読したが、「脱炭素」喧しい現在読んでみると、また違った意味合いが感じられる。20世紀、世界中が経済成長し、互いに覇権を争い、ついには戦争をする中で、エネルギーの安全保障は常に為政者の至上命題だった。この命題は現代でも変わっていないはずなのだが、最近の風潮は「貴重な記憶」を喪失してしまったように思われる。あるいはわざと忘れたふりをしているのか。日本という、持たざる国の危うさを思い出すためにも、良いタイミングでの再読だった。2022/01/02

KAZOO

9
上下巻で1200ページを超す大著ですが、非常に読み応えがあります。石油を中心とした近代世界史という感じです。やはり本当の金持ちというのは目の付け所が違うと感じます。また写真なども豊富で文章の洪水の中で少しの潤いとなっています。第二次大戦の終了までが上巻に述べられています。2013/08/07

Shin

8
私たちの生きる世界はエネルギー無くしては成り立たない。その中で最も重要で最も人類を振り回して来た〈石油〉。その歴史を知るということは、取りも直さず近現代の世界の歴史を(ある意味で裏側から)知ることに他ならない。はっきり言って読むのに骨が折れる大著だが、石油の歴史をほとんど知らずに生きてきた、けれど無自覚的に大きく影響を受けてきた日本人は一読すべきだと思う。日本語訳はもう絶版になっているみたいだけど、それが日本人の世界観の狭さを表しているようでちょっと憂鬱になる。2014/11/01

takuya

5
☆5 【感想】面白い。この100年は、石油からで十分歴史を語れる感じ。中東で石油が見つかったのが1940年代、オイルショックが70年代、そこから中東依存度は確実に下がってきている。エジプトを始めイスラムの台頭は、今後世界にどのような影響を与えるのだろうか。日本の第二次世界大戦時における行動・戦略も石油を通して見ると理解できそうな気がした。同著者の『市場対国家』も面白い。2012/06/25

9saito

5
学術書的な内容を想像してましたが 歴史・軍事サスペンスという方が 近いかも知れません。 他国の行動を抑える(本書の場合 日本軍のアジア侵略とか)のに 石油流通をコントロールする効果があること、 何となくはイメージしていましたが 石油という資源の特異性と強大な影響力が 明確に認識されました。 怖くもありパワーと勢いもあり 古い本ですが、読まされてしまいました。2012/04/23

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