NHKブックス
生命の星・エウロパ

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140019924
  • NDC分類 460
  • Cコード C1344

内容説明

1995年、ガリレオ探査機によって木星の第二衛星・エウロパ表面にあるリッジ、カオスなどの不思議な地形の詳細が明らかになった。これらの形成理論と精密な観測から、厚い氷の下には、海と火山活動があることが確実視されるようになった。著者は、生命は火山活動によって地中から湧出する科学物質と科学反応の「場」としての水があれば誕生できるという。深海・地底といった地球の極限環境微生物の研究成果から、光合成の不可能な太陽系の辺境に棲む生命の存在可能性を探る。地球生命からエウロパ、そして宇宙に普遍的な生命の姿を考察し、「生命とは何か」という問いに迫る野心的な試み。

目次

第1章 エウロパの海―大いなる生命の予感
第2章 地球の中のエウロパ―多様な生命の代謝戦略
第3章 地底に広がる海―知られざる生命のゆりかご
第4章 氷の下の海―エウロパ生命探査の前哨戦として
第5章 酸素、酸素、酸素!―エウロパ生命の進化を探る
第6章 火と水を探せ―エウロパ生命から太陽系生命へ
終章 生命探査とは

著者等紹介

長沼毅[ナガヌマタケシ]
1961年生まれ。1984年、筑波大学第二学群生物学類卒業。1989年、同大学大学院で理学博士号取得後、海洋科学技術センターに入所。1991年から1993年まで、米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校で海洋科学研究所客員研究員。1994年より、広島大学生物生産学部助教授。2002年より、広島大学大学院生物圏科学研究科助教授(現職)。専攻、微生物生態学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ノリピー大尉

10
熱水噴出口に生きるチューブワームは、太陽光に始まる食物連鎖に入っていないため、生命の常識を超える生命である。このような生命が存在できるのであれば、太陽光の届かないエウロパの氷層下の海に生命が棲息している可能性も考えていいだろう。エウロパの海に生命が存在するなら、地下の火山からエネルギーを得ていると思われる。2014/07/19

しゅわっち

3
面白かった。

竜王五代の人

1
著者は天文学ではなく生物学の人、近頃(と、いっても2004年刊行だからもうふた昔前)の、氷の地殻の下に分厚い海を持つというエウロパ像をもとに、その環境で生まれることができる生物像を語る。地球の熱による化学分解をエネルギー源とする、地殻内の(膨大な量の)微生物とその探査の話である。文学作品の引用が多く、文章もちとロマンチックでなところが夢想的である。2022/02/28

ニョンブーチョッパー

1
2011/02/15

増木 貴史

1
宇宙を知る事で地球と人間がどう作られたのかを知るのか。それとも、その逆なのか。私的にはこの太陽系だけの探査では100%知ることは不可能なのではと思ってしまう。宇宙は限りなく無限。重力により時の流れも違うなかでどう解明していくのか。それはもはや、空想の世界に近いのかもしれませんね。2018/02/14

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