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NHKブックス
「育てられる者」から「育てる者」へ―関係発達の視点から

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  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140019382
  • NDC分類 376.11
  • Cコード C1311

内容説明

少子・高齢化を迎えた日本社会のなかで、人は子どもを生み、育てることにためらいと、惧れを抱えている。育児不安、乳幼児の虐待、いじめ、学級崩壊、そして「キレ」る子どもたち、子どもが育つ=育てられる環境は、悪化する一方だ。それは、養育者=「育てる者」と子ども=「育てられる者」の関係の悪化でもある。人間は「育てられる者」として生まれ、「育てる者」になるという生涯過程を繰り返す。「育てる者」として成熟するためには、「育てられる者」との相互関係が重要である。「育てられる者」を、一個の主体として、ありのままを充分に受け入れること、そして「育てられる者」からのフィードバックから、子育ての喜怒哀楽を認識すること。関係発達という考え方から子育ての根源を問い直す。

目次

第1章 「育てる者」になる難しさ(歴史的、巨視的にみた「少産化=少子化」の問題;わが国の現在の少産化=少子化の問題 ほか)
第2章 「育てられる者」から「育てる者」へ(世代間伝達とリサイクル;これまでの発達心理学の問題点 ほか)
第3章 乳児期、幼児期の関係発達(「育てる者」へのはじまり;乳児期前期の関係発達 ほか)
第4章 学童期、思春期、青年期後期、成人前期の関係発達(学童期の関係発達;「評価的なまなざし」の問題 ほか)

著者等紹介

鯨岡峻[クジラオカタカシ]
1943年秋田県出身(韓国ソウルに生まれる)。1970年京都大学大学院文学研究科修士課程心理学専攻修了。1970年より島根大学教育学部の助手、講師、助教授、教授を経て、現在京都大学大学院人間・環境学研究科教授。京都大学博士(文学)。専攻は発達心理学、発達臨床心理学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

marukuso

2
最近なにかと一流に育てたい親が多いみたいだけど、この本はそういうことに否定的で共感できた。子どもを育てるのはこれまで育てられてきた自分が親となり<育てるもの>にコペルニクス的に変わることである。子どもを自分の思うようにさせたり、子どものためといって過剰に教育投資したり、子ども本来の育つペースややりたいことを阻害しているだけでなく、愛の押し売りで親のエゴなのではないだろうか。育てることは自分自身も親として育つ必要がある。いまこそ改めて読まれる本だと思う。2017/06/22

さとう

0
父親、母親、その2人から生まれる子ども、にだけ焦点が当たってるのはまあ仕方ないかもしれないが、他の可能性(独身者や同性愛者などの「家族」とか)について触れてくれたらよかったな。2011/06/23

mt_punt

0
成長することが「育てる者」になることという視点が新鮮に感じました。2009/07/08

つんどく

0
ピアジェの理論とはまた違う視線での発達心理学。親子関係を基軸に書かれている。特に若い親に読んでほしい。そして、親子関係に何かわだかまりのある方にも是非オススメしたい。2009/07/08

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