内容説明
匈奴や突厥として中国を脅かし、ユーラシアの東西を架橋した遊牧騎馬民族モンゴルとは、どのような人びとなのか。厳しい自然環境と折り合い、家畜を育みながらの生活は、農耕民の生活観・自然観とは大きく異なっている。オルドス草原を駆ける馬たちの背に、かれらの生活と人生がある。英雄チンギス・ハーンを追慕する壮大な叙事詩をたどり、モンゴルの人びとの馬に対する思いから遊牧民の生き方をさぐる。オルドス・モンゴル族の一員である著者が語る遊牧の文明。
目次
プロローグ モンゴルとは
第1章 馬と暮らす(オルドス―わが故郷の歴史;オルドスの自然環境;オルドス・モンゴル族の性格;遊牧から定住へ)
第2章 駿馬の誕生(伝説の駿馬たち;歴史をウマから語る;鞍を背負うこと―没落者の駿馬とは)
エピローグ 馬群は消えど、馬は消えない
著者等紹介
楊海英[ヤンハイイン]
1964年、中国内モンゴル自治区オルドス生まれ。モンゴル名オーノス・チョクト。北京第二外国語学院大学日本語科卒業。同大学助手を経て1989年3月来日。1990年国立民族学博物館・総合研究大学院大学博士課程入学、文化人類学専攻。松原正毅教授の指導のもと、カザフスタン共和国、中国新疆ウイグル自治区、モンゴル国、ロシア連邦トゥバ共和国、ブリヤート共和国にて遊牧民の実地調査をおこなう。1995年、同大学院博士課程修了、文学博士。関西外国語大学講師、中京女子大学助教授を経て、1999年から静岡大学人文学部人類学講座助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまな
sunbather
zuisei