NHKブックス<br> 二重言語国家・日本

  • ポイントキャンペーン

NHKブックス
二重言語国家・日本

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140018590
  • NDC分類 810
  • Cコード C1381

内容説明

日本語は、語彙的に中国の漢語と孤島の和語に分裂し、構造的には漢語の詞を和語のテニヲハが支える二重言語である。また、音楽を発達させた西洋の声中心言語に対し、日本語は、漢字という表意「文字を聞く」書字=文字中心言語。この文字中心言語から盆栽など線の文化が、二重言語からは、日本人のもたれ合いの精神構造などが再生産されてくる―肉筆の現場で思索する鬼才が、思想の核ぬき漢語依存という日本語の特質と構造から日本文化の特異性を鮮やかに解明し、日本人であることの異和、その根元に迫って展望を探る力作。

目次

第1章 日本語は特異か(日本語は特異ではない;日本語は特異である)
第2章 日本語は書字中心言語である(書字中心言語とは何か;書字中心言語はいかに生れたか;書字中心言語の文化の特質)
第3章 日本語は二重言語である(二重複線言語とは何か;二重複線言語形成史;二重複線言語の文化;二重複線言語の美学)
第4章 書字中心・二重言語の現在と未来(二重複線言語の近代・現代;二重複線言語の現在)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン2号

7
何かの本で紹介があり、自分としても面白そうと手にしたので(半ば義務的に)最後まで読んだ。書家なりの視点で論じるその内容が、書に関わるものであることを超えて、例えば日本史・政治・経済、果ては図書館の再生に至るまで論じ、日本の文化を批判していくに従い、著者の独断・独善が目立ち過ぎ、一方で希薄な根拠、思い込みによる論の展開は、一言で言えば「メンドクサイ」であった。結論:「読むんじゃなかった!」。2022/09/24

skr-shower

0
習得がとても難しい言葉とは思わないが、3種類の文字を使うのは珍しい。冒頭の宣言ほど、類書と違う説を唱えている訳ではない2017/02/24

yoneyama

0
日本語が中国語の強い影響を受けている事を改めて知った始めの本でした。書家ならではの言葉がいっぱい。2005/08/13

LS

0
序章で、本書はこれまでの日本文化論に終止符を打つためのものだと規定されているが、西洋と東アジアの二項対立を強調しながら議論を進めているという点では、これまでの日本人・日本文化論とそう大して変わらないのではないか。2013/06/18

Masakiya

0
著者によると、日本語は書字中心の見る文化であるという。確かに日本語を聞いている時、聞こえる言葉から漢字をイメージしているような気がする。それに対して英語等の西欧語を中心に考えられた言語学は、音声こそ言語の本質であると良く言われる。書道家である作者に言わせれば西欧の文字は文字ではなく、音表記号にすぎないという。日本の画は書の変形だとか、(西欧のクラシック音楽に比べ)日本の音楽は詩に節をつけたに過ぎないとか、いろいろ考えさせられた。2012/04/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/389215
  • ご注意事項