NHKブックス<br> 脳が言葉を取り戻すとき―失語症のカルテから

NHKブックス
脳が言葉を取り戻すとき―失語症のカルテから

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140018453
  • NDC分類 493.73
  • Cコード C1347

内容説明

ある日突然、交通事故による外傷や脳梗塞などによって大脳の言語中枢が損傷されると、人は言葉を失う。その時、われわれ人間は、いったい何を失うのだろうか。近年、コンピューターサイエンスや脳研究の進展によって失語症研究にも新たな展望が開けてきた。言葉を失った働き盛りのビジネスマンが、若い母親が、言葉を取り戻し、職場や家庭に復帰しようとしている。失語症の回復過程から脳の働きの不思議に迫り、言葉を失って初めて見えてくる人と言葉と社会の関係を問う。

目次

第1部 脳が言葉を失うとき(脳が失うもの;失語症を捉えなおす;脳は言葉を取り戻せるのか)
第2部 脳が言葉を取り戻すとき―ある失語症者の長い旅路(脳は言葉をどのように取り戻すのか;病院から外の世界へ;社会復帰に向けて)
第3部 失語症者と共に生きる(失語症者と社会の関わり)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤森かつき(Katsuki Fujimori)

30
20年以上も前の本ではあるが、失語症が一体どのようなものであるのか理解の助けになる。「特に、失語症などの高次大脳機能障害の場合には、長期間の積極的なリハビリテーションが機能を大幅に回復させる可能性を持っており、一次的神経機能の障害以上に、再編成の可能性が大きいのである。」とのこと。故に、リハビリ病院で1年とか、1年半の入院・リハビリにより、というような表現が出てくるたびに、現在の6ヶ月で打ち切られるリハビリに理不尽さを感じてしまう。高次脳機能障害はリハビリの期限はないとは言うが受け入れ先は何処に?と疑問。2019/11/28

Tui

1
言葉を失うというのは、どのような苦しみか。いったん失われた言葉を取り戻すとき、脳はどのように働くのか。やや専門的な内容ですが、真摯に、かつ寄り添うように親しみのある文章で書かれていて読みやすいです。『失語症者が言葉を取り戻すためには、人とコミュニケーションが取れたという体験をたくさん積み上げていくことが基本となる。』 現場にいると、これに尽きると感じます。悩みながらの日々ですが、がんばらないとな、と襟を正す思いでした。 2014/03/15

基埜

0
読みながら、たくさんの患者さんのことが頭に浮かびました。これからSTになる人や患者様のご家族におすすめできる本。2022/09/05

ゆっちゃん

0
失語症に向き合うST、粘り強く回復に向けて努力する患者さん。為になりました。改めて頑張ろうと思えた。2021/06/27

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