内容説明
一九九三年のノーベル賞に輝いた、わし座の「連星パルサーの発見」。この発見は、かつてアインシュタインが相対性理論のなかで予言していた「重力波」が現実に存在していることを間接的ながら証明するものであった。超新星爆発や連星中性子星の衝突・合体から発生し、時空間を歪めながら光速で伝搬していく重力波とは、一体、どのような物理現象なのか。電磁波による天文観測では捉えられなかったビッグバン宇宙の源に、実証的に限りなく迫る最新天文学の世界をわかりやすく紹介する。
目次
第1章 宇宙への限りない問い
第2章 アインシュタインの予言
第3章 重力波を証明するもの
第4章 重力波を発生する天体
第5章 重力波がやって来る
第6章 「重力波」観測の最前線
第7章 二一世紀天文学の黎明