英語のたくらみ、フランス語のたわむれ

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784130830393
  • NDC分類 804
  • Cコード C1080

出版社内容情報

外国語を身につけるにはどうすればよいか? 翻訳はどのようにするか? 文学は何の役に立つのか? 英語とフランス語の東大教師が,「語学」「翻訳」「文学」をめぐってその営みの核心を語り尽くす.ふたつの言語の受容のされ方から,その文学の性格のちがいまで対話は繰り広げられる.「外国語や異文化に出会うとはどういうことか」を知る絶好の一冊.

毎日新聞7/25、日経新聞8/1で書評.

内容説明

外国語を身につけるにはどうすればよいか?翻訳はどのようにするか?文学は何の役に立つのか?英語とフランス語の東大教師が、「語学」「翻訳」「文学」をめぐってその営みの核心を語り尽くす。英語が好きでたまらなかった斎藤。フランス小説・詩に魅せられた野崎。そんな原点をもつ両者が、ふたつの言語の受容のされ方から、その文学の性格のちがいまで対話を繰り広げる。「外国語や異文化に出会うとはどういうことか」を知る絶好の一冊。

目次

1 外国語の学び方
2 語学はコミュニケーション?教養?
3 翻訳はどのようにしたらよいか
4 翻訳家という仕事
5 文学の体験
6 文学は何の役に立つのか

著者等紹介

斎藤兆史[サイトウヨシフミ]
1958年生れ。東京大学大学院総合文化研究科助教授

野崎歓[ノザキカン]
1959年生れ。東京大学大学院総合文化研究科助教授。フランス文学、映画論。著書に『ジャン・ルノワール 越境する映画』(サントリー学芸賞受賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まこみや

61
再読。20年前お二人がなされた語学教育に対する警鐘は今でも有益だ。というか、今ではもっと喫緊の提言である。いや、文科省の推進する語学教育政策がこれほど徹底された現在、もはや手遅れの願望なのかもしれない。悲観的に言えばそういうことになる。一方楽観的に見れば、最近のAIの進歩は著しい。人間を通訳機械に育成せずとも、機械が人間以上に翻訳する日もそう遠くないだろう。とすれば、語学教育はぐるりと一回りして、会話中心から読解中心へ戻ることになるかもしれない。残るところは「読む=考える」ことが勝負となるほかないからだ。2024/01/28

harass

33
英文・仏文の学者二人がそれぞれの語学と翻訳と文学を語る対談。  それぞれの学者の実体験や見聞きしたことから、興味深い話がたくさんでてくる。超絶的な語学の達人たちのことなど。外国語と海外文学の関係についてが面白く感じた。英文学と仏文学のそれぞれを専門とする学者の経験から、文学自体の理念?の違いに唸らせられる。翻訳についての話は、海外翻訳小説好きには頷くことが多かった。実に良い本。仏文学者野崎歓はウエルベックやトゥーサンの翻訳で知ったが、もう一人の斎藤については、英語達人の新書を思い出した。2014/12/18

Hepatica nobilis

7
図書館で借りたもの。語学教育のあり方、特に購読よりも会話重視を迫る「実用性」偏重の、しかも英語一辺倒の風潮に強く警鐘を鳴らす。2人の教養への良心は早晩かき消されてしまうにちがいないと悲観してしまう。翻訳家としての2人の主張が展開された後は文学論に。反逆のフランス・・・なるほど。2012/10/21

さきん

5
文学を専門していない自分にとっては半分以上よくわからなかった。しかしフランス語に挑戦しているのでいつかは、八割くらい言っていることが理解できるようになりたい。2015/07/10

サアベドラ

4
うーん、文学者目線でフフフーンって感じの本。英語やるなら英文学、仏語やるなら仏文学って、そういう気質は文学部以外では絶滅してると思うんだけど。他の専攻から語学の世界に飛び込んだ自分としては、こういう雰囲気はなんか納得がいかんのです。2010/07/08

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