出版社内容情報
"歌舞伎は日本のバロックである.――というグローバルな視角をひらいた著者が,渾身の力をこめて書き下ろした決定版.50年におよぶ研究と現場体験が,豊富な話題と平明な話し言葉によって語られる.読む人はだれでも,歌舞伎に遊び,新事実に目を見張るうち,いつのまにかその全貌と神髄に…….新しい時代に向けて,日本の誇るこの伝統演劇を世界に飛翔させる一冊.図版・写真を多数収載,ビジュアルな価値も見逃せない.読売新聞「著者来店」コーナーほか,朝日新聞・産経新聞・北海道新聞・東京新聞・毎日新聞・日経新聞の各紙で書評・紹介."
内容説明
過剰、逸脱、官能。歌舞伎はバロックだ。世界のカブキに向けて第一人者がその魅力を縦横に綴る書き下ろし決定版。
目次
序章 外から見た歌舞伎―海外公演にみる普遍と特殊
第1章 自在なる演劇空間―劇場と観客
第2章 様式美の綜合芸術―演技と演出
第3章 人間普遍のドラマ―戯曲と作者
終章 世界の中の歌舞伎―演劇の二大系脈のなかで
著者等紹介
河竹登志夫[カワタケトシオ]
1924年、東京生まれ。東京帝国大学理学部物理学科、早稲田大学文学部芸術科卒業、同旧制大学院修了。ハーバード大学客員研究員、早稲田大学文学部教授、共立女子大学文芸学部教授、ウィーン大学客員教授、日本演劇学会会長、日本比較文学会会長等を歴任。現在早稲田大学名誉教授・文学博士(東京大学)、オーストリア(ウィーン)科学アカデミー会員、日本演劇協会会長、都民劇場理事長、文化庁芸術祭執行委員長
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