文学の思考―サント=ブーヴからブルデューまで

文学の思考―サント=ブーヴからブルデューまで

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  • サイズ A5判/ページ数 209p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130830287
  • NDC分類 901.01
  • Cコード C1090

出版社内容情報

文学をいかに開くか?――フランス文学理論の流れを「外的読解」と「内的読解」という2つの方法の 藤として浮彫りにしながら,さまざまな「読み」の可能性を探求する.19世紀から今日までの多彩な言説をたどる意欲的試み.シリーズリベラル・アーツ第6弾.

内容説明

文学をいかに開くか。多彩な文学理論をたどる、開かれた読みへの探求。

目次

1 作品の「内部」と「外部」
2 還元への欲望―サント=ブーヴ
3 科学としての批評―テーヌ
4 芸術と自我―プルースト
5 形式の探求―ヴァレリー
6 自由と倫理―サルトル
7 新しい小説へ―ロブ=グリエ
8 読むことの快楽―バルト
9 外部の回帰―ブルデュー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

8
かなり読みやすいですし、簡潔に19世紀から20世紀にかけてのテクスト読解の方法論について学ぶことができます。サント=ブーヴの外的読解から始まり、プルーストの内的読解を経て、また外的読解に戻り・・・という感じ。テクストの外に注目するのが流行るか、テクストだけに集中するのが流行るかという流れはあるものの、一貫してより良い批評へと向かう流れだと感じる。反駁された意見も反駁される対象として価値が高いという見方は新鮮。反論されるということはそれだけ大きな力を持っていることの裏返し。2011/05/31

七草奈々子

4
良著。「文学は開かれているか」という問いのもと、文学をいかに読むか、という視点から十九世紀から二十世紀にかけての文学/批評史を辿る。問いと視点が定まっているぶん、その歴史のなかで何が問題であり、それがどのように語られてきたのかが、いくつかの固有名に関してクリアにまとまったしかたで見えてくる。2018/11/03

my_you

3
フランス近代文学批評史を、その大きな枠組みのもとに素描しているまとまりのある一冊。問題意識は、「文学は開かれているか?」である。結論を先取りしてしまえば、文学を如何に読むべきかという批評の取り組み、読みの可能性についての多様な提案の積み重ねによって、文学は常に開かれている、というより開かれつづけるものだと言える。そして読者論という地平を取り入れ、「開け」の鍵は現在私たちの手元に委ねられている。2010/09/29

gu

1
19~20世紀における文学作品の読み方の変遷。作品を通して(踏み台として)作者や社会を見ようとするのか、作品の言葉の中に留まるか。大切なのはどちらを選択するかではなく、これまでなされてきた読み方の積み重ねを活かす事か。2011/07/05

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