出版社内容情報
ドストエフスキイ,トルストイをはじめ大作家を輩出して19世紀に花開いたロシア文学を,自然と風土,政治社会的背景,スラヴ文化圏全体との対応を重視しながら様式史的構成で概観する.新たに「ペレストロイカ以後」の節を補い,現代ソヴィエト文学を重視した.
目次
キエフ・ルーシの文学
モスクワ公国時代の文学
18世紀の文学
ロマン主義
リアリズム
銀の時代
ソヴィエト時代の文学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴかぽん
1
古代教会スラブ語がキエフ公国にもたらされてロシアの記述文学の歴史が始まった時代から、ペレストロイカ前後の時代までのロシア文学について、時代の特質と主要な作家、作品、ジャンル等について簡潔に整理して説明している。ロシア文学というとドストエフスキーやトルストイ、チェーホフなどの19世紀小説の印象が強いが、キリスト教との深い関係や豊かな詩文学の伝統、1920年代のアヴァンギャルド運動のように自由で独創的・実験的な文学の隆盛など、ロシア文学の懐は非常に広い。興味を持った個々の作品に少しずつ触れてみたい。2019/02/05
taka
0
ロシアの作家・批評家の生涯、有名作品の内容について羅列的に書かれている。この手の本は通読するよりも、一冊手元に置いて必要な時に逐一検索するという使い方に叶っていると感じた。2020/03/05