内容説明
なぜヒトだけが言葉をもつのか?言語獲得の年齢効果、鳥のさえずりにみられる形式文法、チンパンジーたちの社会形成まで、コミュニケーションに関わる脳のはたらきを探る。
目次
第1章 総論―霊長類知的脳機能の進化
第2章 脳科学からの言語へのアプローチ―言語の機能局在
第3章 言語獲得における年齢効果は臨界期か
第4章 動物の音声コミュニケーション
第5章 思考の基盤となる脳内情報操作の神経機構
第6章 概念形成と思考
第7章 コミュニケーションと社会―チンパンジーの認知発達からみた社会的相互交渉の進化
第8章 付録:言語と生成文法理論
著者等紹介
甘利俊一[アマリシュンイチ]
理化学研究所脳科学総合研究センター特別顧問。1936年生まれ。1958年東京大学工学部卒業。1963年九州大学工学部助教授。1967年東京大学工学部助教授。1982年同教授。2003年理化学研究所脳科学総合研究センター長。2008年より現職
入來篤史[イリキアツシ]
理化学研究所脳科学総合研究センター知的脳機能研究グループ・ディレクター。1957年生まれ。1982年東京医科歯科大学歯学部卒業。1986年同大学院博士課程修了。1999年東京医科歯科大学教授。2004年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
5
生後間もない乳児は、あらゆる言語の「音の違い」(英語のLとR等)を聞き分ける能力を持っているが、母語を身に着ける過程でこれを失う。勿体ないようだが、乳児が語彙や文法などを含む言語獲得を本格的に始める為には、この「いらない音に対する感度を失くす」ことが必要であることがわかってきた。研究によると、生後7カ月の時点での外国語の子音の弁別能力が高いほど、①その時点での母語の子音の弁別能力が低く、②2歳時点での母語の語彙力や文法/文理解能力が低い。(51-53頁)2018/04/21
まーれ
0
復習。入門編といったところでしょうか。2016/01/29
huyukawa
0
ざっと読んだ。まだまだ要素的な研究の段階であると感じた。2013/04/10