目次
第1章 非線形世界を見るとはどういうことか(線形系の特徴;非線形系の特徴 ほか)
第2章 概念分析―明晰な議論の前提(単純な正真正銘のカオスの例;典型例からの出発―カオスを例にして ほか)
第3章 くりこみ―現象論と漸近解析(現象論とは何か?;意識されないほど普遍的な現象論 ほか)
第4章 モデル化―現象の記載と理解(モデルとは何か;モデルと現実の対応 ほか)
第5章 複雑性へ(意味と価値;複雑系は何でないか? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PenguinTrainer
10
日常生活に多数潜んでいる非線形の現象について、数理的に検証することで生物のような複雑性をいかにして捉えるかを考察した本。大学の線形代数や解析学で用いられている程度の平素な言葉で書かれており決定論的カオスやルベーグ測度などの解説も含まれている。久しぶりの数学でじっくり読むには数学の背景知識が不足していると感じる程度に難解であった。2021/08/21
EnJoeToh
8
複雑系ほぼ唯一の成書。怒りなしには読めないが。名著。2010/01/31
デコボコ
3
第5章にて示唆される、複雑系研究の新たな、あるべき方向性はとても興味深いです。 とりあえず第5章を読み、第1~4章は注釈としてつまみ食いするのが良い気がします。2016/06/12
しろっこー
2
超エキサイティング‼️くりこみに2種類あることを明確に書いてある文献を初めて見たので助かった.2022/08/18
ららら
2
背伸びしすぎて難しかったから、脚注と気になるところを拾い読みした。「いわゆる二つの文化があるべきでない」「基礎物理学者とは対象が何であれ、『よい見方、考え方』を追求する人間のことである。それが手に入っていないのは対象のせいではなくひとえに自分が馬鹿だからと思う人種でもある」「進化の素材を与える突然変異とは現状への懐疑そのものではないのか?」今は、この3つの文章に刺激を受けたところで満足しておく。2021/05/27