コレクション数学史
デカルトの数学思想

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  • サイズ A5判/ページ数 600p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130613514
  • NDC分類 410.2
  • Cコード C3041

出版社内容情報

「われ惟う,ゆえにわれあり」――近代西欧数学の祖デカルトの思想・哲学は,いかにして形成されていったのか.そして,それに多大な影響を受けた近代学問の構造とは.鍵概念「普遍数学」を軸に,深い洞察,緻密な論考によって展開される,待望のデカルト論.

目次

第1部 デカルト数学思想の形成(デカルトとイエズス会の数学教育;クラヴィウスの数学思想;数学改革の最初の試み;『精神指導の規則』の数学的背景;1637年の『幾何学』;デカルトと近代思想における数学主義の始原)
第2部 歴史的パースペクティヴから見た普遍数学の概念(アリストテレスにおける「普遍数学」;16世紀の「普遍数学」;17世紀の「普遍数学」)

著者等紹介

佐々木力[ササキチカラ]
1947年3月7日、宮城県に生まれる。1969年、東北大学理学部数学科卒業。のち、同大学大学院理学研究科博士課程(数学専攻)を経て、1976年から80年まで、プリンストン大学大学院に留学してトーマス・S・クーンらに師事し、“Descarte’s Mathematical Thought”でPh.D.(歴史学)取得。1980年、東京大学教養学部講師。83年、同助教授。91年、同教授。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は数学史を中心とする科学史・科学哲学。国際科学史・科学哲学連合科学史部門評議員、国際数学史委員会執行委員、日本科学史学会欧文誌編集委員長
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感想・レビュー

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デカルトは「われ思うゆえにわれあり」で有名な哲学者であるが、実はそこに至るまでには数学的な思想が大きく影響していることを述べた本だが、もう一つはデカルトをはなれた「普遍数学」について、更に現代の数理哲学に繋がる話になっていく。必要な資料にはすべて触れられる感じで、興味がなければまず通読できない。 文系で哲学に関心あるが、数理で世界を割り切るなどあり得ない、理系の人間の考えることはわからないという数学嫌いの人にはぜひ読んでもらいたい内容である。(ヘビーだが)

とある科学者

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同国・仏の数学者達を超え解析幾何学の創始者となった偉大な数学者デカルトは、哲学においては、近代科学方法論の創始者等として名高い。彼の哲学は、古代ギリシャの正統な伝統式で、対象の中心は数学と物理学。但し、彼の哲学の大半は、現代なら十代の子でも簡単に考え付く、良くも悪くもほぼ常識の範疇。だが、その様な彼の素朴な哲学を、彼自身の数学・自然科学、又彼の周囲や歴史上の様々な諸学者達の理論との関係で深く捉えて行くと、現代でも深く考えさせられるものと気付く。歴史的に精緻に検証された本書は、その手引きとなる名著の一つ。

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