出版社内容情報
貧困問題、格差社会・・・・・・いま、日本社会はどのくらい不平等な社会なのだろうか? 気鋭の研究者が日本の姿を描き出す。
内容説明
日本の不平等とは何か?日本社会はどの程度不平等なのか?社会のどこに、どのような人びとに不平等のひずみが現れているのか?他国との比較を通して日本の姿を描き出し、少子高齢化にともなう諸問題を考察する。―格差論・不平等論に新たな地平をひらく。
目次
序 比較の中の日本
1 日本はどれくらい不平等か
2 女性の労働参加と経済格差
3 子どものいる世帯の経済格差
4 巣立てぬ若者
5 母親が働くこと―人々の意識とその背景にある制度
6 高齢者の居場所―高齢化と世帯構造の変化
7 ひとり暮らしと三世代世帯の高齢者
8 日本の不平等を考える―人々の生き方と不平等
著者等紹介
白波瀬佐和子[シラハセサワコ]
1958年京都府生まれ。1997年オックスフォード大学博士号(社会学)取得。筑波大学大学院システム情報工学研究科助教授を経て現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たばかる
16
出版当時2009年度の格差論に対し、日本の格差の実態とその原因を多くの調査データをもとに洗い出す。①日本の全体的な経済格差は他の先進国の状況と変わらない、なのに多くの人が悲観的に見ていた。②女性労働力の格差を見た場合、パート/フルタイムの間の差が大きい。日本のパート業の専門性が低く賃金が低いことが一因として考えられる③引きこもり・パラサイトシングルの場合、若い成人家族の貧困率の高さがあげられる。若いうちに一人立をしたり結婚をするのは賃金の状況から言ってリスクが高い。/このような現実の状況をよくみてよ2021/04/13
ilovetiiu
0
教科書として。2009/12/09
T-salt
0
ゼミ教科書として。膨大なデータに基づいて割と中立の立場から書かれており、良い研究、という感じがした。相関関係を因果関係としてとらえてしまわないようにしよう。2009/07/04