社会が現れるとき

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社会が現れるとき

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  • サイズ B6判/ページ数 409p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784130501927
  • NDC分類 361.04
  • Cコード C3036

出版社内容情報

社会がごく自然に存在してしまうことへの疑いと驚き.社会の現れはどのように経験され,思考され,人びとの行為や関係と結びついてゆくのか.そこに立ち止まることから始まる社会学的な問いは,多様な研究対象や分析方法へとひろがる.研究の最前線を示す新しい社会学論集.

はじめに――「社会が現れるとき」と「社会学(のようなもの)が現れるとき」



1章「都市」をあることにする(若林幹夫)

1 「都市」をめぐる三つの言葉

2 「都市」という概念

3 「魚」はどう存在するか(あるいは、存在しないか)

4 「都市」はどのように社会的か

5 「大都市」――大きさの社会性

6  同時代的問題としての「都市」

7 「都市」をあることにする



2章 空間の自由/空間の桎梏――都市空間への複数のリアリティ(西野淑美)

1  都市の空間と社会

2 「地域」という括りのレリヴァンス

3 「都市生活」が反転するとき

4 「地域移動」をめぐるリアリティ

5 「社会」の現れ方の非均質性



3章 近代日本における地位達成と地域の関係――戦前期生まれ著名人の中等教育歴が語るもの(中村牧子)

1  問い――「著名人」はどこで生まれたか

2  なぜ中等教育に注目するのか

3  中学校教育の地域間格差

4  エリート著名人を生み出す教育の仕組み

5  エリートの出自と活躍領域の分化

6  非エリート著名人を生み出す教育の仕組み

7  戦前期日本社会の「階層構造」のすがた



4章「商売の街」の形成と継承――(五十嵐 泰正)

1  はじめに――アメ横というアポリア

2  アメ横における「歴史の不在」

3 「アメ横商法」とエスニシティをめぐる視線の交錯

4 変わり続ける「商売の街」

5 「商売の街」を継ぐということ



5章 誰が自治体再編を決めるのか――「平成の大合併」における住民投票の再検討(砂原庸介)

1  はじめに

2 「平成の大合併」における住民投票の位置づけ

3  住民投票の分析

4  おわりに



6章「素人」の笑いとはなにか――戦後日本社会とテレビが交わるところ(太田省一)

1  はじめに

2  テレビ東京から見る戦後

3 「素人」という鉱脈

4 社会的存在としての「素人」

5  おわりに



7章 でも、社会学をしている――(立岩 真也)

1  それでも社会学をしていると思う1

2  そう思う2――社会の分かれ目について

3  社会的、はパスした

4  もっとよくできた話も結局パスした

5 代わりに

6  ポスト、もパスした

7 戻って、素朴唯物論は使えるかもしれない



8章 社会が溶ける?――日韓における少子高齢化の日常化とジレンマ(相馬直子)

1  少子高齢化の日常化

2  少子高齢化社会があらわれるとき――少子高齢化社会におけるケアをめぐる問い

3 日韓社会の対応

4 「よさ」のコンセンサスなきジレンマ

5  二重化される課題と新たなケアワークの発見――ダブルケアがあらわれる瞬間

6  おわりに



9章 境界としての「思想」――歴史社会学的試論(遠藤知巳)

1 「思想」――弱化と分散

2  思想研究は何をしているか

3 「社会思想」と社会学――隠れた相互依存

4 「思想」の言説史へ

5 一九世紀西欧(1)――「思想」の実体化と発展史観

6 一九世紀西欧(2)「真理」の分立と潜在的相対化

7  日本社会と「思想」



10章 想像のネットワーク――シベリア・極東ユダヤ人におけるアイデンティティのアウトソーシング(鶴見太郎)

1  共同体のアナロジーを超えて

2  相補的ハイブリッド性

3  シベリアのシオニスト

4  ハルビンのシオニズム

5  むすび



11章 映画に社会が現れるとき――「ステラ・ダラス』(一九三七)の言語ゲーム(中村 秀之)

1  映画の解釈という言語ゲーム

2  フェミニズム映画理論の「女性観客」

3  スタンリー・カヴェルの「普通の人間」

4  〈階級の顕な傷〉と映画の身体



12章 自己産出系のセマンティクス――あるいは沈黙論の新たな試み(佐藤俊樹)

1  自己産出系論の公理系

2  理解社会学の二つのモデル

3  自己産出系の syntax との対応

4  制度の挙動をとらえる

5 「行為の意味を理解する」ことの定式化

6  ベイズ統計学の枠組み

7 行為の意味を推定する

8  解釈度を変数としてあつかう

9 自己産出系と解釈度

10  意味を「分布」としてあつかう

11 沈黙を測る



社会は現れる――一つの解題として(佐藤俊樹)



How We Meet Society?

Mikio WAKABAYASHI, Shin’ya TATEIWA, and Toshiki SATO, Editors



若林 幹夫[ワカバヤシ ミキオ]
編集

立岩 真也[タテイワ シンヤ]
編集

佐藤 俊樹[サトウ トシキ]
編集

内容説明

“社会”が存在すること、への疑い。社会学の中心には、社会がごく自然に存在してしまうことへの違和感や驚きがある。現在の社会学は何を、どのように論じているのか?―気鋭の研究者たちによる現代社会学の最前線。

目次

「都市」をあることにする
空間の自由/空間の桎梏―都市空間への複数のリアリティ
近代日本における地位達成と地域の関係―戦前期生まれ著名人の中等教育歴が語るもの
「商売の街」の形成と継承
誰が自治体再編を決めるのか―「平成の大合併」における住民投票の再検討
「素人」の笑いとはなにか―戦後日本社会とテレビが交わるところ
でも、社会学をしている
社会が溶ける?―日韓における少子高齢化の日常化とジレンマ
境界としての「思想」―歴史社会学的試論
想像のネットワーク―シベリア・極東ユダヤ人におけるアイデンティティのアウトソーシング
映画に社会が現れるとき―『ステラ・ダンス』(1937)の言語ゲーム
自己産出系のセマンティクス―あるいは沈黙論の新たな試み
社会は現れる―一つの解題として

著者等紹介

若林幹夫[ワカバヤシミキオ]
早稲田大学教育・総合科学学術院教授

立岩真也[タテイワシンヤ]
立命館大学大学院先端総合学術研究科教授

佐藤俊樹[サトウトシキ]
東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あきあかね

26
 当たり前のように存在する社会と、その中に生きる人間の意識や行為を、自然にあるものとはせずに、その仕組みや成り立ちを絶えず問いかける社会学。この社会学の論考集の対象は、都市、教育、思想、映画、地方自治、さらには「お笑い」や「アメ横」まで幅広い。 このように「社会」に関わるあらゆる事象をターゲットとしうる社会学であるが、佐藤俊樹氏があとがきで書いているように、社会学を他の社会科学よりも上位に捉えるのではなく、法や経済や政治などの制度で説明できない場合に「社会」が現れるという、一歩引いたスタンスに共感できる。2020/12/05

ぷほは

1
「駒場社会学」の論文集。テーマや対象と「社会」を社会学帝国主義に陥らずあくまで他の社会科学との関連でどこまで書き続けることができるか、という我慢大会。最後まで「社会」が登場しない論文もあれば、割と早い段階で登場してからもそのまま話が続くのもある。社会学にとって「社会」が現れる時はミステリにおける謎解きの瞬間であり、ミステリ小説にも謎が謎のまま終わる物語と、謎が解けてからも続く物語があるように、その距離感は個別具体的に設定可能、もっと言えば他の研究と違う距離感であればあるほど面白い、ということなのだろう。2018/11/14

numainu

1
評価C2018/06/07

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