経営学習論―人材育成を科学する

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  • サイズ A5判/ページ数 267p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130402576
  • NDC分類 336.47
  • Cコード C3034

出版社内容情報

機能不全に陥った企業の人材育成の実態を考察し、経営組織の中核的人材の能力形成に展望をひらく。

長期化する不況の下,日本企業の人材育成は危機に瀕し,再構築のときを迎えている.いまこそ,どうしたら有能な人材を育成できるのかを模索すべきときである.これまでの研究成果を紹介・総括し,さらには独自の実証的な調査データを駆使して,組織経営における有効な人材開発・人材育成施策を展望する.

第1章 本書の概観
1 本書の目的/2 本書で用いるデータ/3 本書の構成/4 小括
第2章 経営学習論をめぐる社会的背景
1 「経営課題としての人材育成」をめぐる社会的背景/2 戦略的な「人材育成の再構築」へ/3 経営学習論の青写真/4 小括
第3章 組織社会化
1 組織社会化と学習/2 組織社会化プロセス/3 組織参入時の学習においてOJT指導員が果たす役割/4 小括
第4章 経験学習
1 経験と学習/2 経験学習研究の展開/3 経験学習の実態に迫る/4 小括 
第5章 職場学習
1 職場学習の定義/2 職場学習の先行研究/3 職場学習への実証的アプローチ/4 小括
第6章 組織再社会化
1 2つの組織再社会化/2 中途採用者の組織再社会化/3 小括
第7章 越境学習
1 越境学習/2 越境学習の深層に存在する主要な社会的ニーズ/3 越境学習の実態に迫る/4 越境をめぐる社会的実験/5 小括
第8章 今後の研究課題:グローバル化に対応した人材育成の模索
1 グローバル化と人材開発/2 結語

【著者紹介】
中原 淳:東京大学大学総合教育研究センター准教授

内容説明

新入社員をいかに育成すればいいのか?いかなる経験を付与してマネジャーを育成するか?若手社員が育つ職場とはどのような特徴をもつか?中途採用の社員をいかに育成するか?組織外で開催される勉強会・交流会でいかに学ぶか?海外勤務における日本人マネジャーの適応と革新を促すものは何か?理論とデータに基づく人材育成の模索。戦略的な「人材育成の再構築」へ。グローバル化の進展や労働市場の流動化に対処する、日本企業の新たな人材育成のあり方を模索し、海外でも活躍できる日本人マネジャーの適応と革新を展望する。

目次

第1章 本書の概観
第2章 経営学習論をめぐる社会的背景
第3章 組織社会化
第4章 経験学習
第5章 職場学習
第6章 組織再社会化
第7章 越境学習
第8章 今後の研究課題―グルーバル化に対応した人材育成の模索

著者等紹介

中原淳[ナカハラジュン]
1975年北海道に生まれる。1998年東京大学教育学部卒業。2001年大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中途退学。2003年大阪大学博士号(人間科学)取得。2006年東京大学大学総合教育研究センター助教授。現在、東京大学大学総合教育研究センター准教授、東京大学大学院学際情報学府(兼担)、東京大学教養学部学際科学科(兼担)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nishi

5
組織社会化、経験学習、職場学習、越境学習、組織再社会化それぞれを総合した経営学習論は組織における「学び」を網羅的に説明できるものとして非常に有用であると感じた。また定量的な評価を行うアンケートのみではなくインタビューも付記されており、述べられる内容に対する納得感が高かった。特に新入社員と中途採用社員とでの学習のメカニズムの違いは勉強になった。2021/07/11

たくみくた

5
46冊目。組織社会化、経験学習、職場学習、組織再社会化、越境学習、という多岐にわたるテーマを「経営学習論」としてまとめている。まさに人が組織に入り、成長し、成果を出していくステップそのものだと思った。2020/07/25

くろねこ

5
組織について学ぼうと思い、購読。 実務の中で行われている「人材育成」を体系的に整理している。現場からすると当たり前だと見えるかもしれないが、 整理した上で何が大切なのかを整理する基本としては非常に良いと感じた。後ほどブログでまたまとめる。https://medium.com/@beymaxxx2017/10/29

5
人材育成という今まで企業内で密かに(?)というか経験的に積み上げられてきた学習を理論として広く共有にしていこうという中原先生の意欲が詰まった本。新しい分野だけに先行研究は幅広い分野を網羅してあり理論的な背景がよくわかる。実証的な研究の部分も新しい尺度の作り方の過程などが参考になる。組織学習ではなく、組織の中で個人がどのように成長するのかという視点。企業の組織力についての研究は数多くあれど、結局個人が成長しなければ組織の成長はないのだから、組織の中での個人の学習が重要視されていなかったのは不思議。2017/01/22

sk

4
経験学習、組織社会化、越境学習などで組織人が育っていく仕組みを説明する経営学の本。2019/08/29

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