法の臨界〈1〉法的思考の再定位

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  • サイズ A5判/ページ数 238p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130350310
  • NDC分類 321.1
  • Cコード C3332

出版社内容情報

近・現代の法は,ラディカルに変貌する世界が突きつける諸課題に触発されて高熱化し,今や「臨界状況」にあると言えよう.法哲学・法理論は,そして法の存在様相はどう変容していくのか.新進の研究者を中心とした執筆陣が多様な視点から問題群を摘出し,法の理論と実践がとるべき方向を指し示す.

内容説明

法は危機をこえてどう変容するのか!法的議論の分裂、立憲主義の錯綜、正統性のゆらぎ―法が危機にあるいま、従来の支配的見解を根本的に問い、オルタナティヴ理論を提示する。

目次

第1部 法的思考への挑戦(法的思考の根本問題―ルールとケース;モダン法思考の限界と法の再文脈化―法ディスコースとプラクティスをめぐって;「セックス」と「ジェンダー」―果てしない言葉の争い;日本型「司法積極主義」と現状中立性―逸失利益の男女間格差の問題を素材として)
第2部 立憲主義の危機と再編(法と政治の力学と憲法裁判―ドイツ連邦憲法裁判所批判を手がかりに;公私二元論崩壊の射程と日本の近代憲法学;文化の多様性と立憲主義の未来)
第3部 正統性危機と法の支配(法の帝国と参加民主主義―from Liberal Legalism to Deliberative Democracy as Postliberalism;妥協としての法―対話的理性の再編にむけて;法の支配―死と再生)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまやま

9
本書の論点は現在でも有効な示唆を呈すると思いますが、現実には、例えば米国の最高裁のようにメンバーの入れ替えで中絶の可否判断を覆していくことが適切な行為なのかどうかは、イデオロギーのみならずプロセスの司法積極主義の議論としてとらえても判断が難しいところです。長谷部恭男氏が書中で言及した「善の概念や人生の意義について深刻な対立を抱く人々が、果たして同一の社会の中で共存しようとするか否か」を、帝国主義的・画一的な枠組みでなく成立できるかどうかが、例えばウクライナの将来を定めることになるのかもしれません。 2022/10/16

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