イスラーム地域の国家とナショナリズム

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  • サイズ A5判/ページ数 274p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130341851
  • NDC分類 226
  • Cコード C3330

出版社内容情報

共同体を形成する推進力の軸や対外抵抗運動の枠組みがナショナリズムからイスラームへと移り,いま世界で発生する紛争を解決する「鍵」をどこへ見出すか.政治的環境に応じて多様なあらわれ方をする国家とナショナリズムの動態的関係の理論的可能性を探求する.

内容説明

共同体の構築をめざす運動に必要な「鍵」はどこにあるのか。民族がいかに形成され、国民統合を実現するのか。「国民国家」に対してイスラームのもつ要素が果たす中心的な機能と可能性を探求する。

目次

イスラーム世界におけるナショナリズム概観
1 イスラーム世界におけるナショナリズム運動史(近現代イラン政治の展開と宗教的/世俗的ナショナリズム―19世紀後半から1960年代までを中心に;旧ソ連ムスリム地域における「民族史」の創造―その特殊性・近代性・普遍性;ボスニアのムスリム・コミュニストにとっての宗教とネイション)
2 革命が準備する「ネイション」(革命後イランにおける「ナショナル・アイデンティティ」―イラン・ネイションの「イスラーム革命」;イラクにおけるナショナリズムと国家形成;パレスチナにおけるナショナリズムの起源と展開―「パレスチナ革命」への道)
3 国民形成を巡る試み(英雄の復活―現代ウズベキスタン・ナショナリズムのなかのティムール;「人工国家」のナショナリズム―ヨルダン「国民」形成について;現代トルコの国民統合と市民権―抵抗運動期から共和国初期を中心に)

著者等紹介

酒井啓子[サカイケイコ]
1959年生。日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター参事。東京大学教養学部教養学科卒業(イラク政治研究)

臼杵陽[ウスキアキラ]
1956年生。国立民族学博物館地域研究企画交流センター教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得(国際関係論・中東地域研究)
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