出版社内容情報
世の中に豊富に存在する生の素材の検討を通して法学・法哲学的思考を鍛錬する。実定法・基礎法に跨る根源的探求への問題提起と手法の提示となるテキスト。法学入門としても好適。,
内容説明
正義、道徳、自己決定権―あらゆる論点を網羅。日々の生活の中にある法的テーマを共に見つけ、共に考える。法哲学への道案内。
目次
第1編 法の特質(法と政治と道徳;法と道徳 ほか)
第2編 法の目的(正義;人権=個人の価値(現代の人権;自己決定権;「その人なりの生き様」への着目;幸福追求権から構築した人権論) ほか)
第3編 法と国家(国家論;民主主義と自由主義(民主主義対自由主義;政治と自由・民主主義) ほか)
第4編 法の技法(法の解釈(法解釈作業の分類と法解釈の客観性・主観性;価値判断論;(補論)法解釈に対する社会科学の貢献
規範主義と決断主義)
擬制と法 ほか)
著者等紹介
笹倉秀夫[ササクラヒデオ]
1947年兵庫県に生まれる。1970年東京大学法学部卒業。現在、早稲田大学法学部教授
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感想・レビュー
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やまやま
10
まずは法と政治と道徳の三題噺から入るが、解説は魅力的に感じる。法は外的なルール、道徳は内的なルール、政治は外的な運動ととらえて整理している。シュミットをよく(批判的にも)活用しているように見えた。民主主義と自由主義の対比、これは法と国家の関係分析から展開されるが、差異よりも相補性に力点をおいて語ることが著者の傾きである。政治の本質的非合理性については、決断(賭け)の重要性を説明するとともに、やはり合理性に根差す必要を説く。法の技法については、その解釈を巡り規範主義と決断主義を整理する。擬制にも触れる。2021/03/01
アブーカマル
8
Amazonの評価が非常に低い。著者の法思想史講義に比べると著者のリベラル?な思考が前面に出てるためを抵抗覚えてしまうような記述も多い。『そもそも日本人の中に、「天皇ヒロヒトを自ら選び支持した」という悔恨がどれほどあるだろうかp.265いや天皇選挙で選んでるわけないんだからそんな悔恨あるわけないだろと言いたくなるが、条件反射的に反応しないできちんと内容を追えば理解できないようなことは言ってないない。宗教学徒としては象徴天皇制の法哲学や擬制と法などの項が象徴、理想、仮象、擬制などの言葉の使い分けなど 2018/02/10
Yuki
3
知識の整理になった。この時期に読めて良かったなと。2015/01/21
東子
0
まとまっているなあという感じがした。並行して読んでいた某書よりボリュームはあったが理解は深まった気がする。2015/01/25
H’s
0
At first, legal philosophy. In the middle, political philosophy. In the end, legal studies → legal philosophy. The author was found to dislike binary choices.2024/01/19