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憲法の理性

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  • サイズ A5判/ページ数 225p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130311809
  • NDC分類 323.01
  • Cコード C3032

出版社内容情報

多様な価値観の公平な共存という立憲主義の理念に照らせば,憲法9条は,国民の生命・財産を保護するための実力の保持を禁じていないものとして解釈するべき――立憲主義の立場に立って,平和や人権,民主主義のあり方について,どのような見方が生れるかを検討する.

目次

第1部 立憲主義と平和主義(平和主義と立憲主義;「国内の平和」と「国際の平和」―ホッブズを読む ルソー;国家の暴力、抵抗の暴力―ジョン・ロックの場合 ほか)
第2部 人権と個人(国家権力の限界と人権;芦部信喜教授の人権論―放送制度論を手掛かりとして;「公共の福祉」と「切り札」としての人権 ほか)
第3部 立法過程と法の解釈(討議民主主義とその敵対者たち;なぜ多数決か?―その根拠と限界;司法の積極主義と消極主義―「第1篇第7節ゲーム」に関する覚書 ほか)

著者等紹介

長谷部恭男[ハセベヤスオ]
1956年広島に生まれる。1979年東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヤギ郎

7
長谷部先生の論文集。15本収められている。『平和主義と立憲主義』『「国内の平和」と「国際の平和」『国家の暴力、抵抗の暴力』『冷戦の終結と憲法の変動』『国家権力の限界と人権』『芦部信喜教授の人権論』『「公共の福祉」と「切り札」としての人権』『「外国人の人権」に関する覚書』『「国家による自由」』『私事としての教育と教育の公共性』『憲法学から見た生命倫理』『討議民主主義とその敵対者たち』『なぜ多数決か?』『司法の積極主義と消極主義』『法源・解釈・法命題』。多数決:おもしろかった。生命倫理:科学者についても言及。2017/07/01

void

1
【★★★★★】'93年~'06年。長谷部憲法学の重要論点揃い踏み。人権の一元的内在制約説批判から始まる、「公共の利益」として公益を正面から承認し、(立憲主義に基づく日本国憲法が要求する自律的)「個人の人格の根源的な平等性」(79頁)を権利の核心とする「切り札としての人権」論も3章にわたって取り上げられている。運用上の法的判断は審査基準論が肝で「切り札」は背景にすぎない(が、だからこそハードケースでは審査基準そのものの成り立ちを問うときに役立つ)との指摘(6章)も忘れてはならない。2013/06/27

TM

0
長谷部憲法学の端っこが理解できる論文集。長谷部教授の見解は,基本的に新しいものを生み出すというよりは,既存の考え方の正当性を検証するものが多い印象だけど,本書もそのような印象が強い。ただ,なるほど,そういう視点から見るとたしかにそうだなと思えるものが多く,結論は同じでも,従来の見解を,別の角度から見ることができるというのはとても面白いし,学説の検討の醍醐味だと思う。2013/03/13

しーぽん

0
企画倒れ。

takashi1982

0
著者は東大法学部教授(憲法)あまりに有名だから書くこともないんだけれど。/いろいろ書いてきた論文を一冊に纏めたモノだ。大きく3部に分かれていて「立憲主義と平和主義」「人権と個人」「立法過程と法の解釈」となっている。9条を準則ではなく原理として捉える。また、憲法で保障される人権と、自然法的にも保障される「切り札としての人権」など、なかなか示唆に富む。第三部は議会制民主主義や多数決の有効性など、憲法というより哲学的になるが、憲法学者は「こう考える」かが分かって面白い。2010/05/03

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