出版社内容情報
平安初期から室町初期において,倭寇を「高麗・朝鮮人」主体とする従来の学説などを批判的に検討.日韓の現存史料を綿密に読み解き,倭寇の実像に迫る.さらに高麗が元寇におよぼした影響もふまえ,日本・高麗交流史研究に斬新な視角を提示する.
内容説明
本書は、その表題の示す通り、十二世紀から十四世紀、すなわち平安末期から鎌倉、室町初期までの日本・高麗の関係、交流史の解明を中心のテーマとしている。
目次
第1章 院政期の日本・高麗交流に関する一考察
第2章 中世前期の日本と高麗―進奉関係を中心として
第3章 「元寇」と日本・高麗関係
第4章 「庚寅年以降の倭寇」と内乱期の日本社会
第5章 高麗末期倭寇の実像と展開―『高麗史』の再検討による既往説批判